自主防災ふちゅう 第16号。 令和8年(2026年)2月発行。 発行:府中市。 編集:防災危機管理本部 防災担当。 〒183-0056、府中市寿町1の5、府中市中央防災センター。 電話:042-335-4098。 FAX:042-335-6395。 メールアドレス:bousaiゼロイチ@city.fuchu.tokyo.jp。 日常で使っているモノが災害時にも役立つ! もしものときに備えるのではなく、普段づかいのモノを災害時に活用するアイデア「フェーズフリー」を実践しよう。 いつものくらしがもしもの備えに、フェーズフリー。 フェーズフリーとは。  フェーズフリーは、日常(平常時)と、災害時(非常時)の2つのフェーズ(段階・局面)を分けずに、普段から使っているモノやサービスを災害時にもうまく活用することで、特別な準備を必要としない新しい防災のアイデアです。  家庭での備えは大切だと思いつつも、備えたモノの期限が切れていたり、保管場所がなかったりと、購入や管理が面倒でなかなか対策が進まない方も少なくないはず。  フェーズフリーという考え方を理解すれば、災害時のためだけに何か特別な準備をすることなく、普段から使っているモノをそのまま活用することができます。 どんなモノがフェーズフリーになるの? ・アウトドアグッズ。  災害により自宅での生活が困難なときに、寝袋やテントを活用したり、電気やガスが止まったときは、ランタンやカセットコンロ、カセットボンベを活用して、照明の確保や調理を行うことができます。 ・食品用ラップフィルム。  断水時は食器が洗えないため、食器にラップをかけて食べ物を盛り付ければ、食器を汚さずに食事ができます。  また、傷口に清潔なハンカチなどを当て、上からラップを巻き付けると包帯代わりに。  骨折したときは三角巾の代わりとして体の固定に使えます。 ・自動車や電気自動車。  カーナビのテレビやラジオを活用すれば防災情報を確認できます。  また、停電時でも冷暖房が使えたり、ヘッドライトで夜間の照明を確保することができます。  電気自動車であれば電源も確保できます。 ・屋外給湯器。  屋外給湯器は断水時でもお湯を出すことができます。  取り出す際は、熱湯に注意しましょう。  ※熱湯で残留塩素が薄まると、雑菌が繁殖しやすくなるため飲用は控え、生活用水として活用しましょう。 ・缶詰やレトルト食品。  ミネラルウォーターやレトルト食品、缶詰などは賞味期限が長く、常温保存ができます。  多めに購入して普段の食事で使いながら、残りが少なくなったら買い足す「ローリングストック」もフェーズフリーの1つです。 ・太陽光発電・蓄電池。  太陽光発電システムと、発電した電気をためる蓄電池があれば、災害時に停電しても普段どおりに電気が使えます。 知っていますか?在宅避難。  大規模な災害が起きても、建物の倒壊や火災などの危険がなく、自宅にとどまることが可能な場合に、自宅で避難生活することを「在宅避難」と言います。  避難とは「なん」を「避ける」ことであり、避難所へ行くことだけが避難ではありません。  電気、ガス、水道などのライフラインの停止や、陥没、水没、ガレキ等により道路が寸断して、しばらくの間、物流が途絶えても、自宅で「在宅避難」ができるように備えを進めていきましょう。 在宅避難をするために。 ・自宅の安全対策をしよう!  地震により家具や家電が倒れたり、窓ガラスが割れて散乱したりすると、それだけで自宅での生活が困難になります。 家具類の転倒防止やガラスの飛散防止など、自宅の安全対策をしっかり行うことで在宅避難が可能になります。 ・大きな家具が倒れてこないよう家具転倒防止器具で固定。  L字金具やチェーンなどの金具。  突っ張り棒などのポール式器具。   ジェルやゴムなどの耐震パッド。 ・ガラスなどの飛散に備え、室内履きや軍手を用意。 ・ガラス飛散防止フィルムを貼る。 ・手の届くところに懐中電灯やホイッスルを備える。 ・戸棚の扉が開かないように留め具などをつける。 ・大地震時に自動で電気を止める「感震ブレーカー」を設置。  大きな揺れを感じて電気を自動で遮断する機器で、通電火災の発生を抑制する効果があります。 ・在宅避難か避難すべきかの判断ポイント。  在宅避難が可能かどうかは、自宅と自宅周辺の安全が確保されているかがポイントとなります。  自宅で生活を継続するのが危険だと感じた場合は、無理をせず迷わず避難所へ行きましょう。 家の中の状況で判断。 ・ガス漏れが発生してガスの臭気がする。 ・窓ガラスやガラス製品が割れて飛散している。 ・家電製品が落ちたり、壊れたりして散乱している。 ・家具や食器棚が倒れて中身が散乱している。 ・水漏れなどで水浸しになっている。 自宅周辺の状況で判断。 ・自宅が傾いている、隣の家が傾いている。 ・自宅付近で火災が発生している(延焼している)。 ・瓦やエアコンの室外機が落ちている(落ちそうになっている)。 ・ブロック塀や給湯器等が倒れている(倒れそうになっている)。 ・液状化現象により浸水している。 備蓄は最低3日分、可能なら1週間分を用意しよう!  ライフラインの寸断や物流の停止が影響して、お店では食料や生活必需品が手に入りにくくなります。  また、災害発生直後72時間は、人命救助が最優先されるため、行政による本格的な支援物資の供給には時間がかかってしまいます。  その間の備えとして家庭内備蓄を進める必要があります。 少し多めの買い置きで賢い備蓄”ローリングストック”。  ローリングストック法とは、普段から少し多めに食品や日用品を買い置きして、期限が近いものから消費し、使ったぶんを買い足すことで、常に一定量を備蓄する方法です。  防災用品を備蓄するより保管場所にも困りません。  ・飲料水・食料品。   飲料水(1人いちにち3リットル×家族の人数分)、食料品(缶詰、レトルト食品、フリーズドライ食品、お菓子など)。  ・日用品   トイレットペーパー、カイロ、ウエットティッシュ、タオル類、生理用品、着替え、常備薬、歯ブラシ、歯磨き粉、救急箱、乾電池、食用品ラップ  ・乳幼児のいる家庭   紙おむつ、おしりふき、粉ミルク、離乳食、哺乳瓶  ・要介護者のいる家庭   大人用紙おむつ、介護食  ・ペットのいる家庭   ペットフード、おやつ、トイレシート、クレートやキャリーバッグ、首輪とリード 特に重要なもの  電気やガス、水道が止まったり、トイレの水が流せなくなる場合でも安心して過ごせるもの。  ・使い捨てトイレ。   1日の平均排泄回数はおおむね5回、最低1人3日分で15個ほどを用意。  ・LEDランタン、懐中電灯。   夜間の作業や屋内の照明として安全や安心が確保できます。  ・モバイルバッテリー。   停電してもスマートフォンを充電することができます。  ・カセットコンロとカセットガス。   粉ミルクのお湯を沸かしたり、簡単な調理ができます。   暖をとることもできる。 東京備蓄ナビ  世帯の人数や年代、性別、戸建て・集合住宅など住居の形態、ペットの有無の質問に答えると、家族に必要な備蓄品の数量の目安を確認することができます。  検索、東京備蓄ナビ 在宅避難のメリット。 ・プライバシーが守れる。  多くの被災者と一緒に生活する避難所と違い、周りの目を気にすることがなく、精神的な負担が少なくなります。 ・子どもがいても安心。  授乳やおむつ交換、夜泣きなどに気を使う心配がなく、親子ともに精神的な負担が少なくなります。 ・感染症のリスクを下げる。  避難所は多くの被災者が集まるため、集団感染のリスクがありますが、在宅避難であれば、感染をさけることができます。 ・ペットと一緒に過ごしやすい。  吠えたりケージやクレートに慣れていなかったり、躾に不安がある場合は、在宅避難で安心して一緒に過ごせます。 ・自分にあった暑さ、寒さ、明るさ  避難所は、全ての人に適した温度調節や調光を行うことができません。  自宅では自分にあった調節が可能です。 ・防犯面で安心  自宅にとどまれば、空き巣被害などの心配がありません。 在宅避難のデメリット…は共助で解決。 ・情報や物資支援の不足。  避難所と違い、市や支援団体からの物資や情報が直接届きにくく、自力で収集する必要があります。 ・高層マンションは移動が大変。  停電などでエレベーターが停止すると、外出が困難になります。 ・精神的な負担。  一人暮らしの方など、一人で不安を抱えたり、他者とのコミュニケーションが取れなかったりすることも。 ・自宅の安全性が心配。  地震の後も、建物の耐震性や安全性が確保できているのか、余震が起きても大丈夫なのか、判断が困難なことも。 ご近所付き合いで災害を乗り切る。  防災情報の収集や支援物資の調達など、在宅避難を行う上で必要となる防災活動は、自治会や町会、マンションの管理組合、ご近所など、地域で協力することにより、個々の負担を軽減することができます。  また、活動の中で住民同士のコミュニケーションが図られることで、孤立化を防ぐことができます。 正しい防災情報を得る。  災害時には、デマや誤った情報が拡散されることがあります。  防災情報や支援に関する情報は、府中市をはじめ、信頼できる公的機関のSNSなどを確認し、疑わしい情報や正確でない情報に惑わされず、また、拡散しないようにしましょう。 災害時の情報収集手段を確認しましょう。  ・災害用伝言ダイヤル「イチ、ナナ、イチ」。   災害時に通信が増加し、電話がつながりにくくなった場合に提供が開始される声の伝言板です。   「イチ、ナナ、イチ」をダイヤルし、利用ガイダンスに従って、伝言の録音、再生を行ってください。   携帯電話からは、携帯電話会社の「災害伝言板」が有効です。  ・府中市メール配信サービス、公式X。   台風や大雨、地震等に関する防災情報や、避難所に関する情報を配信します。   避難指示のような緊急性の高い情報は、エリアメールや緊急速報メールからも配信します。   市ホームページは、災害時に災害時専用ページに切り替わります。 災害ボランティアセンターでも相談できる。  ボランティアや支援団体などから支援を受けることができます。  まずは、災害ボランティアセンターに相談しましょう。  ・家の片づけ、清掃、家財道具の運び出し。  ・倒壊したブロック塀、壁などの片づけ。  ・廃棄物の置き場までの運搬。  ・防水シートによる屋根の養生、建物の簡単な補修など。  ・支援に関する情報提供。  ・孤立を防ぐコミュニティーサロンの開設。  ※府中ボランティアセンターは、府中市社会福祉協議会が、ふれあい会館(府中町1-30)もしくは、災害の状況に応じて被災者を支援しやすい場所に開設します。 府中市の防災備蓄状況(令和7年12月時点)  市は、東京都が令和4年に公表した「首都直下地震等による東京の被害想定」のなかで、本市に最も大きな被害を及ぼす「立川断層帯地震(冬の夕方、風速8メートル)」の被害想定に記載されている、建物の倒壊や火災による焼失により、自宅での生活が困難となる避難者30,183人に対して、避難所で必要なみっかぶんの食料や物資の備蓄量を算出して、防災備蓄に努めています。 ※令和7年7月1日施行の、改正災害対策基本法に基づき、毎年度、本市の防災備蓄品の数量を公表するものです。  想定立川断層帯地震:冬の夕方、風速8メートル、最大震度6強。  避難者数、30,183人。  水道断水率、16.7%。  電気停電率、5.9%。  ガス供給支障率、33%。 主な備蓄品。 ・食料、419,500食。  アルファー化まい、クラッカー、ライスクッキーなど。 ・毛布、41,685枚。 ・アルミブランケット、30,000枚。 ・子供用紙おむつ、34,914枚。  内訳、新生児用5,808枚、乳幼児用29,106枚。 ・大人用紙おむつ、3,894枚。  粉ミルク418缶、うち、アレルギー対応18缶。 ・生理用品、40,095枚。 ・トイレットペーパー、6,920巻。 ・災害用トイレ。  ポータブルトイレ(ラップ式トイレ含む)189基。  組立式トイレ(マンホールトイレ)377基。  トイレカー1台(洋式トイレ5基)。 市の備蓄に関するQ&A。  Q1、市の指定避難所に食料や物資などの備蓄はあるの。  A1、大地震により建物の倒壊や火災で焼失してしまい、自宅で生活できない避難者の数を想定した3日分の量を備蓄していますが、市民全員分の備蓄はありません。    自宅で在宅避難ができるよう各家庭での備蓄をお願いします。  Q2、なぜ、各家庭で最低3日分の備えが必要なの。  A2、発災直後、行政(公助)は、人命救助などの業務を優先的に行います。    ひと、もの、情報が不足するため、支援物資の供給が本格化するまでの最低3日分(できれば1週間分)の、食料や物資などを備えておきましょう。  Q3、避難生活が長引いたら、物資はどのように調達するの。  A3、国や東京都、府中市と応援協定を結んでいる自治体や事業者から物資を調達します。    また、国では被災した自治体からの要請を待たずに物資の支援を行う仕組み(プッシュ型支援)があります。  Q4、食物アレルギーに対応した食品は備蓄しているの。  A4、食物アレルギーに対応したアルファー化まいや粉ミルク、ライスクッキーを備蓄しています。  Q5、持病があるので常備薬が必要だけど、市では薬を備蓄しているの。  A5、個人が必要とする薬を市で備蓄することは困難です。    常用している薬がある場合は、かかりつけ医と相談して、予備分を用意しておくことをお勧めします。  Qろく、市が備蓄している食料の、賞味期限が切れたら、その後どうするの。  A6、賞味期限が切れる前に、市民が実施する防災訓練等に提供し、炊き出し訓練に活用していただくなど、市でもローリングストックに取り組んでいます。 林野火災注意報、林野火災警報の運用が開始されました。  令和7年2月に、岩手県大船渡市で、3月には岡山県岡山市や愛媛県今治市などで大規模な林野火災が相次いで発生しました。  出火原因は、たき火等の人的要因によるものが多いことから、令和8年1月1日より、林野火災の予防を目的とした林野火災注意報、警報の運用が開始されました。  府中市は注意報、警報が発令される対象地域ではありませんが、登山やレジャー等で対象となる地域を訪れた際には、火の取り扱いに関して十分に注意してください。  対象地域の確認は、東京消防庁や自治体消防本部のホームページで確認できます。  警報等が発令される対象期間は、空気が乾燥し、林野火災の発生が多い、毎年1月1日から5月31日まで。    林野火災警報等の発令時には、屋外に置いて裸火の使用、かつ、火の粉が飛散する行為が制限され、罰則として消防法第44条18条に基づき30万円以下の罰金または拘留に処される場合があります。 【例】。 ・花火や火遊び。 ・たき火。 ・落ち葉を燃やす。 ・キャンプファイヤー。 ・可燃物の近くで喫煙。 ・野焼き、ドラム缶焼却炉。