広報ふちゅう 令和5年(2023年)9月1日号 第2033号 発行:府中市 編集:政策経営部秘書広報課 〒183-8703(個別郵便番号) 府中市宮西町2の24 電話 042-364-4111(代表) 042-366-1457 (府中市の市外局番は042) https://www.city.fuchu.tokyo.jp/ 「広報ふちゅう」は毎月1日・15日発行 大正12年(1923年)9月1日関東大震災 発生から100年今こそ災害に備える 関東大震災から100年 地震がもたらす被害を学び、自分の防災に生かす  関東大震災は、大正12年(1923年)9月1日午前11時58分に発生した、相模湾北西部を震源とする推定マグニチュード7.9の大正関東地震がもたらした災害です。  神奈川県や千葉県南部では、現在の震度階級で震度7から6強の揺れが発生したと推定されていて、都内においても、東部を中心に強い揺れが発生しました。多くの建物が倒壊したことや、強風により火災が広範囲に延焼したことから甚大な被害となりました。  震災から100年に当たり、当時の被害状況を知ることで、災害への備えにつなげましょう。 問合せ 防災危機管理課(電話 335-4098) 国土地理院所蔵 大正十二年関東震災地垂直変動要図 この図は、関東大震災により生じた土地の上下変動を色分けしたものです。 赤色が隆起(最大2メートル)、青色が沈降(最大1.6メートル)を示しています。 大正関東地震規模の地震は必ず発生します 都策定の首都直下地震等による府中市の被害想定 都では、今後発生が予想されている首都直下地震について、「都心南部直下地震」、「多摩東部直下地震」、「大正関東地震」、「立川断層帯地震」の4つの地震による被害想定を公表しています。このうち、「立川断層帯地震」が府中市における最も大きな被害をもたらすと想定されています。 想定地震:立川断層帯地震(マグニチュード7.4) 発生時の条件:冬の午後6時、風速8メートル/秒 被害想定:最大震度6強、全壊棟数:686棟、焼失棟数:1357棟、死者数:56人、負傷者数:1020人、避難者数:3万183人 停電率5.9%、水道断水率16.7%、下水道管被害率3.6%、ガス供給停止率33.0% 震災の被害1 犠牲者は約10万5000人、約9割が焼死  当時の東京市の火災は、地震発生直後から発生し、延焼しながら9月3日午前10時に鎮火するまで46時間にわたって続きました。火災が発生した時間帯には風速10メートルを越える強い風が吹いており、延焼範囲を拡大しました。 陸軍被服廠跡地での火災旋風等による死者約3万8000人  火災で焼け出された多くの人々が、広い空間であった陸軍被服廠跡地(墨田区)に避難していましたが、周囲の火災によって発生した炎を伴うつむじ風(火災旋風)が被服廠跡地を襲い、また、避難者たちが持ち込んだ家財道具等の可燃物に火が燃え移ったことで、約3万8000人もの方々が亡くなりました。 府中市内での被害  当時の府中町・西府村・多磨村での被害は、家屋の全壊10棟、半壊68棟、死者・行方不明者3人で、大國魂神社の随神門や神輿庫(当時)が全壊したことが記録されています。 (出典:国立国会図書館所蔵「大正地震志(上)」) 震災の被害2 10万棟を超える建物が倒壊  備えよう1  避難場所・避難所を普段から確認しておく  市では、災害発生時や災害発生の恐れがある時に一時的に避難するための避難場所、自宅が被災したことにより、当面の間避難生活を送るための避難所を設けています。地震発生の際に慌てないよう、市が配布している防災ハンドブックで確認しておきましょう。 府中市が行っている準備 ●避難生活を余儀なくされた方の3日分の食料品等を小・中学校に備蓄 ●帰宅困難者のための一時滞在施設の確保 備えよう2 地震での火災発生を防ぐ  地震発生時には、電化製品の転倒や電気配線の断線等がきっかけとなる火災が発生する危険性が高まります。  地震の揺れを感知して建物内への通電を遮断する「感震ブレーカー」を設置することで火災の発生を防ぐことができます。 備えよう3 自宅やブロック塀等の耐震化  昭和56年5月31日以前に建築された建物は、耐震性能が十分でない場合があります。耐震診断調査を行い、必要に応じて耐震改修等を行いましょう。  また、耐震性能が十分な建物であっても、自宅周辺のブロック塀等が地震により倒壊する場合があります。ブロック塀等の倒壊は、避難や緊急車両の通行の妨げになるだけでなく、人に被害を与える可能性があるため、日頃から点検を行いましょう。 府中市が行っている支援 ●昭和56年5月31日以前に建築された一戸建ての木造住宅の耐震診断・耐震改修等の費用助成 問合せ:住宅課(電話 335-4173) ●災害時等の避難経路の沿道にあるブロック塀等の安全対策費用助成 問合せ:建築指導課(電話 335-4327) 備えよう4 電気・ガス・水道が止まることを想定した準備 東日本大震災の時には、電気の復旧に約1週間、水道の復旧に約3週間、ガスの復旧に約1か月かかりました 生活に欠かせない電気・ガス・水道が、一時的、または長期的に停止する可能性があります。非常用蓄電池や飲料水、カセットコンロ、ガスボンベを日頃から備えておくことも重要です。 各家庭で日常備蓄(ローリングストック)を  日常備蓄とは、普段利用している日用品や食料品を少し多めに買い置きしておくことです。古いものから順番に消費、補充を繰り返すことで災害に備えましょう。 9月1日は防災の日 消防防災チャレンジ 楽しく学べる防災イベントに参加して、防災について考えてみませんか ■展示・啓発コーナー 日時:9月1日から3日(日)の午前10時〜午後8時(3日は午後4時まで) 場所:フォーリス、ミッテン府中 内容:パネル展示等 ■防災体験コーナー 日時:9月3日(日)午前10時〜午後4時(一部体験コーナーは正午から) 場所:けやき並木通り、フォーリス、ミッテン府中 内容:初期消火体験、消防ポンプ車乗車体験、起震車体験、消防士なりきり体験、AED操作体験、避難所体験ほか 9月5日(火)まで 建築物防災週間  建築物の適正な維持保全や耐震性の確認は、思わぬ事故の防止や災害時の被害軽減、建築物を長持ちさせることにつながります。避難通路は確保されているか、非常用照明、排煙・換気設備は適切に作動するかなど、日頃から注意・点検しましょう。詳細は、市のホームページをご確認ください。 問合せ:建築指導課(電話 335-4476)