公開制作91 小木曽瑞枝
最終更新日:2024年11月12日
Open Studio Program 91 Mizue Ogiso
片目を閉じた時の視界のずれと、まばたき程度の時間の差 : The difference in vision when closing one eye and the difference in time between blinking
2点とも《臨む、仰ぐ》2019年 撮影:伊藤萌希
概要
小木曽瑞枝の作品が発するひかりは、わたしたちの気持ちも明るく照らしてくれます。まず目に飛び込んでくるのは、鮮やかな色。発色の美しさとともに、抜群の組み合わせに心がときめきます。薄い板を切り抜いて生まれる、ほっこりした曲線は、木々のシルエットのようにも、空に浮かぶ雲のようにも、遠くにそびえる山のようにも見えます。リズミカルに連なるかたちに誘われて、思わず体が動いてしまいそうです。
絵画とも彫刻ともちがう、この半立体状の作品は、イメージと、ものとの間を行き来しています。つながったパーツの一部は、なかがくり抜かれて縁だけであるので、わたしたちの視線は作品の表面だけでなく、側面にも、裏側にも届きます。視線は作品のまわりを風のように行き来し、そのたゆたう時間のうちに、風景が生まれてくるのです。
公開制作では、美術館に通う途中に出会うであろうさまざまな場面を出発点に、イメージをふくらませてドローイングを描き、シナベニヤ板をテーブルソーで切り抜いて着彩し、作品を完成させます。小木曽瑞枝の目がとらえた風景が、その手を経て、作品へと生まれ変わっていく、一部始終をどうぞご覧ください。
《私は静かにひとつ呼吸をし軽くそっと会釈をする》2024年
《深呼吸おひとつ》2022年 (「たぶん・おそらく・すくなくとも」2024年 April shopの展示風景)
会期、開館時間
2024年12月14日(土曜日)から2025年2月24日(月曜日休日)
午前10時から午後5時
休館日
月曜日(1月13日、2月24日は開館)、12月29日(日曜日)~1月3日(金曜日)、1月14日(火曜日)
場所ほか
府中市美術館1階 公開制作室 観覧無料
公開制作日時
いずれも、正午から午後5時まで
12月14⽇(土曜日)、18日(水曜日)、22日(日曜日)
1月12日(日曜日)、18日(土曜日)、22日(水曜日)、26日(日曜日)
2月1日(土曜日)、5日(水曜日)、9日(日曜日)
《(ネガ)眠りと目覚め》2020年 撮影:伊藤萌希
《音飛び》2022年 撮影:池ノ谷侑花
《漆黒の波は鏡となる》2022年 撮影:池ノ谷侑花
作品展示
2月11日(火曜日祝日)以降は、完成作品と近作を展示公開します。
■当館普及員によるガイド
次の日の、午後1時から午後5時は当館普及員によるガイドがあります。
2月11日(火曜日祝日)、15日(土曜日)、16日(日曜日)、22日(土曜日)、23日(日曜日)、24日(月曜日休日)
その他の時間はガラス越しにご覧になれます。
トークイベント「O JUNさん、質問しても良いですか?」
■日時 2025年1月19日(日曜日)午後3時から午後4時半
■ゲスト O JUN氏(画家)
■場所 府中市美術館1階 講座室
■費用 無料
■定員 事前申し込み制/40名
■申し込み方法
電子申請で受付。1月9日(木曜日)締切
下記フォームよりお申し込みください。
➡こちら(外部サイト)
ワークショップ「アーモンドチョコレートの箱を使って“アーモンドチョコレート?”という作品を作ろう!」
視点を変えて日用品について考え、プロセスを楽しみながら作品を作ります。
■日時 2025年2月15日(土曜日)午後2時から午後4時半
■場所 府中市美術館1階 創作室
■対象・定員 高校生以上・12名
■参加費(材料費) 800円
■講師 小木曽瑞枝氏(作家)
■申し込み方法
◎往復はがきでの申し込み 1月30日(木曜日)締切(必着)
往復はがき(1人1枚)に、住所・氏名(ふりがな)・年齢・電話番号・返信用宛名を記入して、当館「アーモンドチョコレート?」係へ。
(〒183-0001 東京都府中市浅間町1-3)
◎ウェブでの申し込み 1月30日(木曜日)締切
下記フォームよりお申し込みください。
➡こちら(外部サイト)
アーティストトーク
これまでの作家活動を紹介し、また今回の公開制作の成果をまとめます。
■日時 2025年2月22日(土曜日)午後2時から
■場所 府中市美術館1階 講座室
■定員 60名/先着順/予約不要/当日会場まで
■費用 無料
小木曽 瑞枝(おぎそ みずえ)
1971年東京都生まれ、東京都在住。1994年日本大学芸術学部美術学科卒業、1996年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。2007年「平成19年度ポーラ美術振興財団在外研修員」としてスウェーデンに滞在。風景の観察から物語を引き出し、「未知と既知の狭間」をテーマに、シナベニヤ板を切り抜きアクリル絵具で着彩した半立体状の作品を発表している。2012年グループ展「OVER THE RAINBOW 虹の彼方」(府中市美術館、東京)に参加。2024年個展「たぶん・おそらく・すくなくとも」(April Shop、東京)開催。
《風に踊る生垣の緑はご機嫌良く整えられて あっけらかんとそこに在る》2024年
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