令和6年度第1回障スポConnect会議録 日 時 令和6年4月24日(水) 午前10時半から12時 場 所 府中市本庁舎(おもや)4階会議室A401    出席者 別添資料1(出席者名簿)のとおり 開会挨拶 ■事務局 本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき、会議にご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。 また、本日、お集りいただきました皆様におかれましては、日頃より、本市の障害福祉の向上、また、スポーツ振興のため、ご尽力をいただいておりまして、感謝申し上げます。 私ども、障害者福祉課では、障害のある人、ない人が分け隔てなく、共生して取り組む社会の実現を目指して、手話の普及活動などを通じて、障害者に対する理解・促進を進める取組みを行っております。 共生社会の実現に向けては、スポーツ活動を通じた取組みもとても重要なものの一つと捉えております。また、障害者自身にとっても生きがいや健康づくりなどに繋がる重要なものとして、スポーツタウン推進課とも連携した取組みを始めております。  特に、今年はパリ2024パラリンピック、来年はデフリンピックが府中市を含め東京で開催され、障害者スポーツを盛り上げる絶好の機会と捉えています。  この機会を生かすために、今年度、市内トップチームの皆様や、障害者団体の方々などと意見交換を行う会議体を設置いたしまして、それぞれの立場でご尽力されている各取組みがより一層充実することにより、スポーツ、障害者理解の普及がさらに推進することを期待しています。 今日はざっくばらんに色々なお話を伺えればと思っています。どうぞよろしくお願いします。 議事 議題1 出席者自己紹介   (資料1に沿って自己紹介) 議題2 本会議の設置目的について ■事務局  資料2について説明いたします。 今回初回の会議かつお集まりいただいている方は、福祉分野だけではなく、スポーツ分野の方もおりますので、聞く方によっては当然のことであることも含まれるかもしれませんが、少し丁寧にご説明させていただければと思います。 1枚目の設置背景とその意義について、というスライドです。まず前提として、府中市では「府中市障害者計画」というものを定めており、すべての事業については、この計画に沿って進めているところです。 その計画には、本市の理念として「障害のある人もない人も、お互いに尊重し合い、市民全てが安心して自立した暮らしができるまち・府中の実現」と定めています。安心して自立した暮らしができるためには、まずは生活の基盤となるような、公的なサービス、例えば、ヘルパーさんを使ったり、就労するためのサービスだったり様々ですが、そのような公的なサービスの充実はもちろんのこと、障害当事者の方が自分らしく暮らしていけるような、余暇の充実や外出の支援などの取組みも必要です。その前提のもと、スポーツという側面から、この理念の実現に取り組んでいこう、というものになります。 実際に、障害のある方々は、そうではない方に比べてスポーツ実施率が低いというデータが東京都の調査で分かっています。こちらに令和5年度に実施されている調査結果報告書から抜粋させていただきましたが、都民のスポーツ実施率と障害者のスポーツ実施率とでは、20%の開きがございます。ただ、実施した理由としては健康・体力づくりや運動不足解消という身体的な理由だけではなく、楽しみや気晴らし・気分転換のためなど、精神的な理由も挙げられています。 このようなデータから見てもわかるように、障害者スポーツを進めていく意義について、当課としては次のようにとらえております。 まず1つ目は、健康増進です。特に学校卒業後は運動する機会が減少することから肥満になりやすい方も多いと聞きますので、その対策に繋がります。また、体を動かすことで、自律神経が整い精神面でも安定すると言われています。 2つ目として、余暇活動支援です。学齢期においては、児童への公的なサービスにより、授業がおわった後、放課後等デイサービスの利用で療育を受けるだけではなく、集団での活動を楽しめる場があります。ただ、学校卒業後については、一般就労や福祉的就労により作業所などへ通いますが、就労の場以外での活動の機会は自ずと減ってくる傾向にあります。スポーツ活動が余暇のひとつになれればと思います。 最後に3つ目として、社会参加です。自分の住むまち、地域で、自分らしく暮らしていくためには、やはり地域とのつながりや身近に信頼できる仲間がいることは大切になってきます。スポーツの活動がそのきっかけ作りにもなると考えています。 大きくこの3つを、障害者スポーツを進める意義と、考えております。  2枚目のスライドに移ります。 次に、これまでの障害者スポーツ推進のための取組みについてご説明します。まずは障害者福祉課における取組みですが、大きなものとして、「軽スポーツ大会」と呼ばれる福祉作業所に通っている方々を主な参加者としている、リクリエーションイベントを年に一度開催しています。また、障害啓発のためのイベントであるWaiWaiフェスティバルでは、毎年ボッチャの体験コーナーを設けています。そして、年に1日、府中市総合プールを貸し切り、障害のある方々のみを対象として開放する日を設けています。一昨年度までの取組みとしてはこの3つが主な取組みでした。 一方で、スポーツタウン推進課が取り組んでいる主な事業としては、障害の有無に関わらず誰もがともに参加できるボッチャ大会やボッチャ教室、子どもから大人までがあらゆる種目を楽しめる「市民スポーツ・レクリエーションフェスティバル」の実施、また、みんなのスポーツDayというイベントでは、地域の体育館において、気軽にスポーツを体験できる機会を提供しています。 障害者福祉課の強みとしては、障害当事者や作業所とのつながりがある一方で、スポーツ団体との関係性が薄かったり、またスポーツイベント実施などスポーツに関するノウハウは少ないという弱みがあります。反対に、スポーツタウン推進課の強みは、スポーツ事業に関する圧倒的なノウハウや、スポーツ団体とのつながりが強いという一方で、障害福祉団体や当事者との接点が少ないという点が挙げられます。 このことから、障害者スポーツを進めていく上では、これまでの縦割りで、業務を遂行するのではなく、お互いのノウハウを共有しながら進めていくことが有効であることから、次のようなすみ分けをしています。 「障害者スポーツの推進」とひとくくりにしていますが、大きく2つに分類されると考えており、1つ目は、障害当事者の方々へ運動機会を創出し、社会参加を進めていく役割は、主に障害者福祉課が主体となって進めていく部分。2つ目は、「障害者スポーツ」というものを広く市民向けに普及し、スポーツへの積極的な参加や関心を高めていく役割を、主にスポーツタウン推進課が主体となり進めていく部分。現在はこのようなすみ分けとして整理していますが、各局面で情報共有をしながら連携して進めているという現状になります。 3枚目のスライドをご覧ください。前段が長くなり申し訳ございませんが、ここからが本会議とは、という部分になります。先ほどから説明している部分と重なりますが、障害者計画で定めている基本理念も踏まえ、この会議の目標としては「障害の有無に関わらず、すべての市民がスポーツに親しみ、健康で活力に満ちた生活を送れる「スポーツタウン府中」として発展していくことを目指し、設置をいたします。そのうえで、この会議に出席していただいている方には、主に次の点について、意見交換をしていただきたいと考えています。 1つ目、障害者スポーツ実施に係る課題・情報の共有。2つ目、障害者スポーツの普及啓発。3つ目、障害者のスポーツ実施率向上に向けた地域の連携強化です。 冒頭にあげたように障害のある方はそうでない方にくらべて運動習慣が低いという結果もあることから、その要因はどのような部分にあるのか?そもそも機会が少ないのか、それとも障害に応じたプログラムや教室が足りないのか。また施設や指導者などハード面やソフト面両方の要因が考えられます。障害があってもなくても身近な場で、気軽に楽しめるような機会の充実は重要でありますし、また今年度においてはパリパラリンピックの開催、次年度においては日本で初めての、かつ東京でのデフリンピックの開催も控えていることから、このような機会を契機とした取組みについても大切だと考えています。 障害のある方々がスポーツに触れる・見る・する(体験する)というのを支える場がこの会議になればと考えておりますが、この会議の場において、みんなで何か大きなイベントを企画しよう、というものではございません。これまで中々連携できる機会がなかったスポーツの分野と、福祉の分野が、既存の取組みなどの情報共有をできればというのが第一の目的です。各団体で既にやっておられることを横展開していくことで、それぞれの団体の参考にしていただくなど、その結果、今ある取組みが充実していくことを期待しています。 少しスケールの大きい話がメインとなってしまいましたが、まずは、この会議の場にて意見交換したいと考えておりますのは、昨年度から当課で始めている、市内のトップチームと連携したスポーツ教室について、を予定しています。本日参加いただいている3つのチーム、東芝さん、FC東京さん、アルバルクさんとは、昨年度初めて一緒に事業をやらせていただき、障害のある子どもや福祉作業所を対象とした各種スポーツ教室を実施いたしました。 その取組みをより充実していくためのPDCAサイクルを回す場として、本会議を活用したいと思っております。ここまでで何かご質問ございますか。 (質問なし) それでは次に資料3の設置要領についてご説明いたします。資料3、設置要領をご覧ください。 第1条・第2条についてが、先ほどからご説明してきました、本会議の趣旨や、どのような役割を担うものかという部分ですので、細かな説明は割愛いたしますが、障害者スポーツを進めていくために、これまで以上に各団体・関連機関などが連携をとりながら進めていくことを期待して設置するものになります。 次に、第3条、本会議体の構成員についてです。構成員については記載のとおりになりますが、本会議については、すべての会議に、こちらに記載のある全員をお呼びすることは予定しておりません。議事内容に応じて、必要な方々にお声がけして、ご出席いただくことを想定しています。 第4条にうつります。会議の記録については原則公開とし、市ホームページなどでも公開をいたします。 第5条については、3条に規定している構成員以外のものも、必要に応じて出席を依頼できることを明記しています。 第6条、本会議の運営等の庶務については障害者福祉課が主管となりますが、必要に応じてスポーツタウン推進課とも連携をとり進めて参ります。第7条は割愛いたします。 今年度の実施スケジュールとしては、今回が1回目の開催となりまして、次回の開催を各教室が終わったあとの振り返りの場として、年明け以降年度末までに実施できればと考えております。次第2の説明については、以上です。 議題3 令和5年度事業に関する報告、共有 ■事務局 令和5年度事業に関する報告、共有について、移ります。まず障害者福祉課から昨年度の事業について共有お願いします。 ■事務局  資料4に沿って説明いたします。(資料4の読み上げ) ■事務局 続いてスポーツタウン推進課より報告しますが、資料はないため口頭のみでの説明となります。あすチャレ運動会を2回、車いすラグビー等のパラスポーツ体験会を2回、また福祉まつりにおいては都の協力の元、体験ブースの出展をいたしました。 また、みんなのスポーツデイなどの地域体育館でのイベントにおいても、障害当事者の方の参加実績がございます。簡単ではございますが、以上となります。 ■事務局  そうしましたら各団体のほうで今ここに記載のある内容のものや、作業所さんであれば独自でやっておられる取組みをご紹介お願いします。事前アンケートをお配りしているので、その内容をもとにお願いします。 ■福祉作業所 毎朝の朝礼でラジオ体操、朝礼前に司会進行役が簡単なストレッチや筋トレを行っています。体を動かす緩めるなどの簡単な体操を行っています。また、体操については、東京都障害者スポーツ協会作成のDVDを活用した有酸素運動、ストレッチを欠かさず実施しています。有酸素運動のあとのストレッチをセットにして、週1回以上は必ず実施しています。利用者さんで100くらいの心拍数だった方が、最近は80前後くらいに下がってきており、直接の因果関係はわからないが推測はできるかなと思っています。月数回のウォーキング、健康運動指導士で元スポーツ推進委員である職員が教えるスポーツ体操、ボッチャにも力を入れており、市の大会へ出ることを目指して練習をしています。生活訓練のなかで月2~4回程度行っていて、市の大会で表彰台に立つことを目標にモチベーションを上げて取り組んでいます。 ■心身障害者福祉センター 基本的には機能訓練ということでリハビリを目的として利用者さんが通ってきています。週1回卓球やソフトバレーの実施、年2回ほどスポーツ大会ということで屋内外施設を活用したグラウンドゴルフ、風船バレーやボッチャの実施なども行っています。 最近の話になりますが12月のボッチャ大会に向けてチームの参加者を募集して、土曜日や水曜日に練習したい方や体験したい方の場を設けており、チームが作れるよう取り組んでいます。 ■福祉作業所 利用者について、知的障害の方や車いすの方、精神障害の方もおり、年齢も18歳から80代までと非常に幅広い事業所です。そのため興味はあるけれどもみんなで同じスポーツを行うことは難しいと思っています。毎朝仕事に入る前に、心障センターの先生が行う体操の動画を見ながら、体操は行うことは日課になっています。その他月1回程度の運動は希望者を募って行っており、風船バレーなど座ってできるような運動を4~5名程度、施設内でやっています。昨年は市で行ったスポーツ教室には全部参加させてもらいました。 その他、作業所連絡会として、コロナ禍前まで行っていたボッチャ大会を、今年度は再開したいと考えています。また市にもご協力いただきたいので相談します。 ■福祉作業所 利用者については、知的障害の方がほとんどで精神障害の方はおひとりだけいます。年齢は18歳から28歳までの方がほとんど、平均年齢が20代後半と若年層が多いです。施設を立ち上げて10年経ち、若い方が多いからと安心していたが、現在体重が100キロを超える方が数名います。そのため、東京都が実施する運動定着支援事業を知った時には、悩みをたくさん書いて申請をしたところ、実施が決まったという経緯です。 普段は月1回ヨガの講師を招いて実施しています。コロナ禍前までは、大きな施設でやっていたのが、今は施設内でできることをメインに行っています。以前は関係機関と連携して味の素スタジアムの施設で年1回体を動かせる企画も行っていました。 大きな施設で体を動かせるのはそれ以来となるため、運動習慣定着事業を利用したことで、利用者の方々が見たことのない力を発揮しているのを目の当たりにしました。やはり専門的な指導により、粗大運動や道具を取り入れた細かな動き、家でもやれることなどを教えていただき大変参考になりました。保護者の方にも何度か見学に来ていただきました。利用者の方が本当に生き生きと活動していて、ゲームの要素を取り入れたものもあるため、しっぽ取りゲームについては回を重ねるごとに工夫する利用者もいて驚きました。これを継続できたらなと思っていたので、今年度もまたサポートいただけるのでありがたいです。 ■事務局 福祉作業所からの紹介については以上となります。では、トップチームの方にも、他自治体との取組み等ご紹介お願いします。 ■トップチーム 調布市さんとは、スクール形式で週1回の教室を実施しています。それに加えてクリニックなどの単発の教室も行っています。 工夫している点は、普及部という小学生を対象に指導するコーチを対象に障害者指導に関する研修を定期的に行っているので、コーチ全員が障害の有無に関わらず指導ができるようにしている点です。 ■トップチーム 調布市さんとはホリディプランという余暇活動のためのイベントを実施しています。今後東京都、新宿区になるが、障害のある方のスポーツ体験について予定しています。 ■トップチーム あまり実績はないが、福祉作業所や特別支援学校を訪問した実績があります。その実績をカスタマイズしながら他へ展開しています。今後連携しながら新たなプログラムも検討していきたいと思っています。 議題4 令和6年度実施事業(案)について ■事務局 資料5について、障害者福祉課から今年度の事業実施案を示しているため、補足等あれば説明をお願いします。 ■事務局 (資料5の読み上げ) サッカー教室については、施設予約の都合もあり先行して決めさせていただいたが、ラグビー教室と体操教室については、実施回数のみ決まっている段階なので、どのような時期にどのような形で実施するかは、皆様からのご意見含め調整していきたいです。 ■事務局 引続きスポーツタウン推進課でも会議等で連携しながら事業展開をしていくことと、障害者福祉課実施の事業に対するサポートも行っていく予定でいます。 議題5 意見交換 ■事務局 定期的な運動習慣に繋がらない、スポーツをするきっかけづくりなどの課題があるよう感じるが、東芝さんの取組みのようにラグビー体験をした後、シーズンに入り試合観戦に行ける機会を提供するなど、「する」「見る」の両方の体験を提供した実績もあります。また、DVDを見ながら運動やストレッチに取り組んでいる作業所が複数あり、そのような取組みはトップチームでの取組みのヒントにもなるのかなと感じました。 まずは各トップチームが実施しているスポーツ教室や選手との交流ができる機会について、作業所側のご意見を伺いたいと思います。運動をすることそのものがハードルになるのか、まずは交流の場としてトップチーム側が作業所を訪問するような機会があってもいいかなど、ご意見あればお願いします。 ■福祉作業所 選手の方々に来てもらうまでは求めません。昨年参加させてもらったラグビー教室は、環境が素晴らしかったです。東芝のグラウンドの良い芝生でできたのが大変気持ち良かったです。選手の方々も体つきがよく驚きました。当施設の利用者の方も、他施設と同様BMIが高く肥満の方も多いため、スポーツを推奨しています。ただ、季節柄6月で暑かったので、休憩時は冷房のある屋内で休めることができれば良かったと感じました。利用者の方が喜ばれていたのは、まずはトライの体験で、マットの上で安全だったのも良かったです。ゴールキックについても、みるのと実際やるのとは違う、ということが体験できました。改善点は暑さ対策だけであったと思います。 アルバルクの体操教室については、チアリーダーの方が参加者40名程に対し、2名だったので、10名に1人くらいの配置で指導していただけたら覚えやすかったように感じます。記念写真も撮ってもらい、チアリーダーの方に教えてもらえてよかったという声も聴いています。 ■事務局 障害のある方への配慮として、環境の整備やきめ細やかな指導が必要というご意見でした。市の施設の活用についても検討できる余地はありますか。 ■トップチーム 市の施設の利用についても可能です。チーム所有の施設も古いため、更衣室がないなど不便でもある。 ■事務局 シーズンに入ってしまった場合、平日のグラウンド利用は難しくなりますか。 ■トップチーム シーズン中でも水曜日など練習がない曜日もあるので、時期については要調整となるが不可能ではないです。元々あゆの子さんとの取組みについても涼しくなった時期に行っていたので、今後相談できればと思います。 ■事務局 アルバルクさんは今後メニューを増やしたいとのご意見があったが、どのような課題があるのかなど教えていただけますか。 ■トップチーム どのような部分を気遣うべきか、障害当事者への配慮があるプログラムについては知識やノウハウを持ち合わせていない部分であるが、都のプログラムを参考にさせていただき活用できたらと思います。アルバルク体操という独自の体操があり、座っても立ってもできるという体操なので、障害があっても取り組めるものではあるので、どのように指導するかなどを参考にしたいです。 ■事務局 障害の種別で幅広いのは作業所さんだと思われるが、何かご意見等あればお願いしたいです。 ■福祉作業所 作業所の施設について、広いわけではないので会場を借りてもらえる方が良いと思います。車いすの方もおり、体をしっかり動かせる方のほうが少ないのが現状です。サッカーやラグビーの教室のなかで、プレイスキックをしたりパスを回したりなどゲーム要素含めて楽しめる方とそうではない方がいます。競技レベルで楽しめる場と、体を動かすことを中心とする場とで、機会や場を分けるなどで、段階的に取り組めたら良いのでは思いました。体操教室については、車いすの人も参加できる点で良かったです。 障害への対応については、それぞれ特性があるためひとくくりにできない部分です。 ■事務局 段階的というのは、1日のプログラムの中で段階的なメニューを用意すべきか、もしくは複数日実施をし、対象者を分けて実施したほうが良いのか、作業所側の移動負担も考慮したうえでどのようにお考えでしょうか。 ■福祉作業所 理想は日を分けて実施したほうが良い、作業所の負担等を考慮しなければ。もしくは広い場所を借りられて、区分けをするのでも良いと思います。ただ、作業所等連絡協議会のなかでも、どの程度の施設が参加できるか分かりかねます。休日は厳しいだろうし、平日であっても、一部の利用者に職員が付き添って外出をすることが可能な施設とそうではない施設があります。徐々にやっていくことで分かることもあるだろうと思いますが。 ■事務局 作業所によって移動手段を持っている施設とそうではない施設があるし、会場から近い場合とそうではない場合もあります。今後も調整しながら進めさせていただければと思います。 ■福祉作業所 昨年度参加した施設の数を教えてください。 ■事務局 人数については資料にまとめているが、施設数については記載していません。サッカーについて各2~3事業所でした。 ■福祉作業所 サッカー教室についても興味があったが、夕方4~5時という時間帯が合わずに参加を見送りました。 ■事務局 実施時間については、余暇活動の一環になればと思い、その時間設定とした意図があります。ただ、作業所側は都合がつきにくいということでしょうか。 ■福祉作業所 送迎の時間と重なるため、車の手配が難しく、会場へ送れない時間帯です。 ■事務局 その他教室の実績について、ラグビーについては3~4事業所の参加がありました。やはり体操教室への参加が5~6事業所と一番多かった印象です。他の教室では知的障害を主とした作業所がほとんどだったのが、体操教室は精神障害を主とした作業所の参加もありました。 ■福祉作業所 一度参加することで、もう一度行ってみようという気持ちになると思います。 ■事務局 当事者対象とした観戦企画については、昨年度東芝さんが初めて取り組んでいただきました。反省点等含めて伺ってよろしいですか。 ■トップチーム 試合観戦については、調布市の取組みでは調布市作業所連絡会さんが観戦当日にスタジアム内の施設を借りて体を動かしたのちに観戦をするというプログラムで行っていました。その事例は参考になります。 観戦については週末のためスタッフの人員も確保するのが難しく、先日別の会議で理学療法士協会と繋がる機会があり、障害のある方のサポートなどの機会が欲しいとの話をいただきました。今後試合観戦企画のなかで、外部団体とも連携しサポートに入ってもらうなどは可能でしょうか。 ■事務局 市委託事業の中で、外部団体からノウハウや人員の提供を受けて良いかという部分について、この場での判断は難しいがまた今後調整をしていければと思います。 来シーズンについても、観戦企画の実施は可能でしょうか。 ■トップチーム 味の素スタジアムでの試合開催は、シーズン序盤である12月や開幕の時期であるので、開催に合わせて同じような企画ができればと思っています。昨年度の課題については、また相談して実施していければと思います。 ■事務局 作業所等連絡協議会を通じた周知も可能でしょうか。 ■福祉作業所 もちろん可能です。 ■事務局 FC東京さんは、試合観戦招待などの取組み実績がありますか。 ■トップチーム 障害のある方の招待の取組みはないです。 ■福祉作業所 FC東京さんは年間通して提供いただいており、恐らく社会福祉協議会を通してチケットをいただき、その後作業所等連絡協議会にも渡ってきています。年間数回は実績があると思います。 ■事務局 せっかくなので「する」だけではなく、「みる」の取組みがあると良いと考えているが、アルバルクさんはいかがでしょうか。 ■トップチーム 現在メインで試合を行っているのは代々木第一で、会場に階段しかないなどのハード面の課題があります。 ■事務局 バスケットボールについては、屋内のイベントで音響や照明についても通常と異なるため、そういった刺激を苦手とする方がいるのも事実です。機会があれば検討していただきたいです。 ■事務局 他の作業所さんについても、昨年度のラグビー教室やサッカー教室の感想を伺いたいのですが、いかがでしょうか。 ■福祉作業所 ラグビーについては、芝生の感触が非常に良かったです。確かに暑かった記憶はあったが、目の前に広がる芝生でタックルなどを取組めて、スタッフも一緒に取り組めていた印象でした。プロ選手に声をかけてもらって、また褒めてもらえたことで、皆さん喜んでいました。 サッカーについて、時間帯の都合で見れなかったが、保護者の方が付き添われていたので伺ったところ、理解できる方でないとなかなか楽しめないのかな、という印象でした。ボールに触れるだけのメニューでも良かったと思います。利用者について、障害支援区分が高い人が多いが、運動が好きな方も多いです。ボールを入れる、ボールを持って何かする、小さい的当てがあるなど、参加しやすい工夫があれば良いかと思いました。少し敷居を高く感じたところです。 ■福祉作業所 元々ラグビーは好きなので楽しかったです。利用者の中でもよく動ける人がいたが、一般就労しました。他の教室については直接参加できていないのでわからないが、体を動かすのが好きな方が参加できていたようです。 ■事務局 本日陪席いただいている方からもご意見ご助言をいただければと思います。 ■都障協 府中市だからできる取組みがあるなと感じました。今回出席いただいている作業所の方々は、この事業に参加しているという理由もあるが、通常業務や作業もある中でスポーツや体を動かすことや、余暇活動に対して支援していることが良くわかり勉強になりました。就労支援事業所であればやらなければならない業務のノルマなどもあると思うが、その中で障害のある方々の生活の充実をするため、スポーツというものを取り入れてくださっているのはありがたく、都障協としても何かできることがあればと感じました。府中市だから各トップチームと連携して事業を展開できていると感じており、障害のある方への指導に関するノウハウや企画については都障協も協力できるので、ぜひ当事者の方がご自分の生活に取り入れられるような、先ほどスクラムさんのお話でもあったように一般就労に移行したときに、今度は自分で行ってみようという環境に繋がれば、自立や自主性等にもなります。 スポーツを「する」「みる」だけではなく「つながる」という要素があれば広がりが生まれてくると思います。この度府中市さんで会議体が立ち上がったことをきっかけに、私たちも関わらせていただき盛り上げていけたらと思っているので、よろしくお願いします。 ■東京都 東京都が障害者スポーツを推進するうえで、スポーツ分野だけでやっていてもなかなか難しいと思っており、福祉分野においても障害のある方のスポーツに対するニーズは感じていても、専門分野が福祉であるためスポーツに関するノウハウがない現状もあるなかで、地域の中で障害分野・スポーツ分野・医療分野が連携して会議体を作り、地域の中での障害者スポーツ推進について話し合っていただくという動きを東京都として推進しています。先ほどお話に出ていた調布市さんでも会議体を設置していて、障害のある方のスポーツ実施について検討し、事業やイベントの企画を行っている現状です。 ただまだこの取組みができている自治体については、昨年度までで5自治体、今年度府中市さんが6自治体目であり先進的な取組みであり、まだまだこのような取組みをしている自治体が少ないのが現状です。そのため東京都としても会議体の場に参加させていただき、先進事例を集めて他の自治体に共有させていただいています。 カンタービレさんに参加いただいた事業については、昨年度東京都が始めた「運動習慣定着事業」というもので、作業所に伺って運動プログラムを年10回提供します、という事業になります。運動プログラムの内容については、作業所の利用者の方々の障害種別や程度に合わせたもので、皆さんが無理なく楽しくできるものをやっていき、少しずつ運動に慣れてもらうよう進めています。最終的な目標は、地域のなかで運動ができるようになることを設定しています。ですので、このような会議体を通じて運動できる機会が増えていくことで、カンタービレさんのような事業所がどんどん運動できるようになっていくと良いと考えています。今後調整は必要になってくるが、カンタービレさんへ年6回事業を行うので、ご興味のある方については実際に見学に来ていただければ、障害のある方への指導のプロが教えているので、対応の方法や工夫の仕方など参考になるかと思います。 ■事務局 今回の会議については、初回ということもあり、まずは課題の抽出はできたかと認識しています。今回抽出された課題をどう事業へ活かしていくかという部分については、全体にも共有はするが、個々との調整が増えてくるところです。この機会に参加者同士の顔を覚えていただき、調整を進めていきたいと思います。当然事務局側も支援を続けていくので、よろしくお願いします。 議題:その他 ■事務局 次回の会議については、年間の各イベントや教室が終わったタイミングで振り返りの場を設けたいと持っているため、年度内に開催できればと考えています。また冒頭にお願いした会議体の名称について、良いアイデアや堅苦しくない名前等の提案があれば、この場でなくても限らないのでご連絡いただけると嬉しいです。名称が確定したら、本日お配りしている会議体設置要領(案)についても、(案)をとり確定版とします。 ■事務局 以上をもって本日の会議を終了します。今後も横のつながりを意識しながら事業を進めていきたいので、引き続き皆様にはご協力お願いいたします。