■平和が良いよ
太平洋戦争末期、フィリピン沖で米軍飛行機の攻撃を受け沈没した戦艦「武蔵」が今年3月、水深1200メートルの海底で発見されました。そして、これに乗船していた住吉町在住の澤井初太郎さんが、今なお元気に過ごされているとご紹介をいただき、ご本人と息子さんと3人でお話をする機会を6月に設けることができたのです。
お生まれは大正12年8月。昭和19年2月15日に召集令状が来て「武蔵」に乗船したのは5月1日。すぐに南方へ(なんぽうへ)向かい、シンガポールでの1日上陸以外はずっと船上だったそうです。そして10月22日にブルネイから「大和」「長門」などとともに連合艦隊を編成してフィリピンへ。運命の24日は、朝8時から1時間ごとに約30機の飛行機に7回集中攻撃されます。澤井さんがいた船尾は攻撃されなかったのですが、日没頃には船が傾き 海に投げ出され、直後に沈没。一面重油の海面に浮く木材につかまり漂ううちに真夜中に駆逐艦に助けられ、ルソン島近くの小島に上陸。現地の残留部隊に所属するも、攻撃を受け、以後、戦友とジャングルを転々とします。米軍に投降するのは昭和20年9月。8月の終戦は全く知らなかったそうです。
92歳にしてあまりにも鮮明な記憶に驚きました。息子さんがはじめて聞く話も多かったとのこと。「戦争は嫌だよ。平和が良いよ」忘れられない言葉です。
(写真左から)澤井様ご子息様、澤井初太郎様、市長
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