ふちゅう市議会だより309号 2面 れいわ4年度一般会計予算賛否討論 賛成討論 公明府中  市は、第7次府中市総合計画が始動する令和4年度の市政運営のテーマとして「地域でつながる」「未来へ育む」「活力を創る」を掲げ、新庁舎建設、学校改築などの投資的事業や、子育て支援、防災・減災、多様性社会、新型コロナウイルス感染症対策など、近年の行政課題に挙げられる様々な事業に積極的に取り組む姿勢が見られる。  歳入面では市税の増収を見込むほか、市債と基金を適切に活用するなど、持続可能な行財政運営が期待できる。  このことから、市民とともに歩む総合計画の実現に踏み出す予算であることを高く評価し、本予算に賛成する。 府中市議会市政会  本定例会で示された第7次府中市総合計画においては、新たな都市像として、「きずなを紡ぎ 未来を拓く 心ゆたかに暮らせるまち 府中」が掲げられた。れいわ4年度は、同計画前期基本計画の初年度にあたり、新しい時代へ駆け出す重要な時期と言える。  そのような中、本予算には市民の安心した暮らしや市の持続的な発展につながる数多くの新規・レベルアップ事業が盛り込まれており、先を見据えた取組を積極的に行う市の姿勢を高く評価する。  今後も新たな市民ニーズに応え、市の更なる発展につなげることを願い、本予算に賛成する。 反対討論 生活者ネットワーク  れいわ4年度予算案は、蔓延が長期化する新型コロナウイルス感染症への対策や、コロナ禍で急速に進む行政サービスのデジタル化への対応などにより、過去最大の予算規模となった。  本予算では、コロナ禍で顕在化した課題に取り組む姿勢と施策展開が求められるが、受益者負担の影響を被ってきた非正規労働者等へのコロナ禍での対応は、生活がぎりぎりになるまで支援を受けられない国の制度に倣っており、市民は疲弊していく。また、デジタル化推進の一方で、人権等への施策に乏しい。  このように、市民の現実的な状況と向き合った施策になっていないため、本予算に反対する。 日本共産党府中市議団  市庁舎建設や学校改築により、市の基金残高は、れいわ3年度の814億円をピークに4年度末から減少し、一方で、市債残高は増加傾向となることが見込まれる。  このような中、コロナ禍で生活に困っている方々への直接的な支援はまだ不足しており、積極的に市民に寄り添う姿勢が見られないほか、市民の意見を十分にくみ取らずに地域プールや朝日体育館を廃止・解体するなど、行財政改革としての公共施設マネジメントを強行した予算となっている。       そのため、市民の暮らしを第一とした、市民福祉の増進を強く求め、本予算に反対する。 予算特別委員会(2面3面) れいわ4年度一般会計歳入歳出予算の審査状況から、主なものをお知らせします。 歳入 個人市民税と法人市民税 れいわ4年度の収入見込みは 委員 れいわ4年度の個人市民税と法人市民税について、どのような収入見込みで予算計上したのか聞きたい。 市民税課長 個人市民税については、3年度予算でコロナ禍による減少を見込んだが、実際には副業を始める人が増え、営業所得や雑所得の増加が給与所得の減少を補っており、3年度決算見込みは、コロナ禍以前を上回る状況である。このことから、4年度予算は、納税義務者数及び3年の名目賃金の増加傾向を踏まえ、増収を見込んでいる。  法人市民税についても、3年度予算では法人税割の一部国税化等の影響で減収を見込んでいたが、決算見込みの段階では、2年度とほぼ同額となっている。このことから、4年度予算は、調定実績等を基に増収を見込んでいる。 会営競馬寄附金 前年度比で増額した要因は 委員 会営競馬寄附金については、一般会計予算において、前年度比で約1億5000万円の増加となっているが、その要因は。 財政課長 会営競馬寄附金は、競馬の開催に起因する混雑や渋滞の防止など、環境改善を目的とした、日本中央競馬会からの寄附金であり、競馬場からの距離など一定の条件に該当した道路や公園等の新設及び整備を対象としている。本市では、一般会計のほか、公共用地特別会計の主要財源として活用しており、れいわ4年度における寄附金の総額は、8億2720万円となっているが、用地取得費の減額などにより、公共用地特別会計側で必要とする配分額が減ったことから、その分を一般会計側で増額し、活用を図るものである。 歳出 避難情報可視化事業 事業の詳細は 委員 避難情報可視化事業について、レベルアップが図られると聞くが、事業の詳細は。 防災危機管理課長補佐 れいわ3年12月に、市民がインターネット上で避難所の開設や混雑の状況を確認できるサービスを開始した。4年4月からは、新たに避難訓練操作モードへの切り替えや他自治体での活用例の閲覧等の機能を追加する。また、避難所開設において、協定先の民間施設は、公共施設と同時ではなく、段階的に開設することから、インターネット上でも避難所の表示・非表示の切り替え機能が必要となるため、この機能も追加し、今後の災害対策に活用していきたいと考えている。 農業公園管理運営事業 レベルアップ内容は 委員 農業公園管理運営事業について、令和4年度にレベルアップする内容を聞きたい。 農政担当主幹ク3年3月に開園した西府町農業公園において、市民が農業と触れ合う機会を提供する事業として、収穫イベントと農業体験講座をそれぞれ4講座実施したところ、大変好評であった。これを受け、4年度は、より市民ニーズに応えた農業公園の運営が図られるよう、地元農家の方々や農協の協力を得ながら、農業体験講座2コースを増設する。このことにより、市民が農業と触れ合う機会を拡充し、より多くの市民の、農地・農業への理解や、地域の農業を応援していく機運の醸成を図っていく。 地域資料デジタル化 事業内容は 委員 市は、新たに地域資料のデジタル化に関する取組を始めると聞くが、その事業内容は。 図書館長補佐 市に関連する紙の地域資料を、電子書籍のようにデジタル化することによりれいわ5年3月に稼働する電子図書館上で閲覧可能にする事業である。対象は、本市の図書館のみが所蔵する、電子図書として一般流通していない地域資料とし、国立図書館デジタル化の方針に合わせ、平成12年までに発行されたものを選ぶことを見込んでおり、れいわ4年度は約60冊のデジタル化を想定している。分類としては、特に利用の多い歴史や地理、民俗などの図書を優先する考えである。  青少年インターネット利用啓発事業 期待する効果は 委員 青少年インターネット利用啓発事業の内容と、期待する効果は。 児童青少年課長補佐 内容としては、小・中学生、青少年及び保護者に対し、インターネットの利用による生活への影響についての実態調査を行う。また、青少年を対象とした啓発動画を作成するほか、保護者や関係者を対象に、現状と課題及び対策に関する講演会や研修を実施する予定である。効果としては、実態の把握により、青少年が受け入れやすい形態での啓発ができること及び、保護者等に対し、ゲーム依存等の新たな問題について正しく理解して適切に対応するための啓発ができることが考えられる。