2面 れいわ5年度一般会計決算賛否討論 賛成討論 公明府中  れいわ5年度は、第7次府中市総合計画の2年目として、限られた予算の中で優先度を明確にし、多くの施策が行われた。  歳入では、国庫支出金の減により、全体として前年比3・4%の減収となる中、自主財源の要である市税収入は微増ながら過去最大となった。  歳出では、高校生等の医療費について、手数料・所得制限なしの完全無償化を実現し、都内全域での実施をリードしたことは高く評価できる。この他、市立小・中学校の給食費無償化、DXによる新庁舎「おもや」での書かない窓口の導入、物価高騰対策などの様々な取組も評価し、本決算に賛成する。 府中市議会市民フォーラム  れいわ5年度は、新型コロナウイルスの感染拡大が収束を見せつつも、物価高騰が経済の停滞を招き、暮らしの中につらさを抱える方が多くいることが明白となった1年であった。  そのような中、市は高い水準で財政指標を維持しながら、市立小・中学校の給食費と高校生等の医療費の無償化、医療的ケア児の受け入れ拡充、不登校・発達障害の児童・生徒への支援など、多くの事業に取り組んだ。  アフターコロナからの転換期ともいえる5年度において、健全な財政基盤が支え、誰も置き去りにしない市政運営がなされたことを評価し、本決算に賛成する。 反対討論 無所属  コロナ後も物価高騰等で市民の暮らしが脅かされる中、市内で広がる市民団体やボランティアの支え合い活動は、希望の一筋の光と考える。しかしながら市はそうした活動を評価せず、公共施設の使用料は受益者負担として、一律に有料化を続けているが、市民活動推進の観点から方針の見直しが求められる。  また、困難を抱える若年層の支援について、市は担当部署を明確にして対応すべきである。  若年層や孤立して困窮している人などに光を当てていくのが基礎自治体の役割と考えるが、きめ細やかな視点での市民への支援が足りていないことから、本決算に反対する。 日本共産党府中市議団  れいわ5年度、課税所得階層全体で見ると所得は増加傾向にあるが、非課税者数は過去5年間の推移で最も多く、低所得・生活困窮層における生活は依然として厳しい状況が続いている。  そのような中、消費喚起商品券交付事業は、困窮世帯や市内事業者の生活を守るには不十分であり、交付金等を大胆に活用し、直接支援を行うことが必要である。また、新型コロナ対策や物価高騰対策でも学生等の生活を応援する視点での経済支援策は実施されていないことから、早急な対応が求められる。  市民の命と暮らし最優先の市政への転換と豊かな財政力の活用を求め、本決算に反対する。 決算特別委員会(2・3面)れいわ5年度一般会計歳入歳出決算の審査状況から、主なものをお知らせします。 歳入 法人市民税 れいわ5年度における特徴は 委員 れいわ5年度における法人市民税の特徴について聞きたい。 市民税課長補佐 4年度の法人市民税現年課税分の調定額が62億4696万1000円であるのに対し、5年度は51億8711万1000円となっており、前年度と比較すると17・0%の減となっている。  なお、個人と法人を合わせた市民税全体に占める法人市民税の割合についても、4年度が22・9%であったのに対し、5年度は19・4%という状況になっている。  主な減額の要因としては、一部の金融機関等における申告税額が大幅に減少したことや、本市の公会計の会計年度と異なる事業年度を持った法人の申告による影響などがあったものと捉えている。 不納欠損 前年度比で増加した理由は 委員 市税における不納欠損の状況について、れいわ4年度と比較すると、額も件数も大きく増加しているように見えるが、コロナ禍は不納欠損の増減に関与しているのか、また、コロナ禍から5年度以降のコロナ後に社会状況が変化した中で、不納欠損の状況にどのような変化が見られたのか聞きたい。 納税課長 コロナ禍の間は、収入の変動がコロナ禍による一時的なものか、それ以外の要因かが不明であることから、不納欠損処分を控えていた。5年度はコロナ禍が明けたことから、再度、滞納者の所得や預貯金、生命保険等の調査を図り、その結果処分可能財産がないと判断したものは、不能欠損処分を行ったため、4年度に比べて大幅に増加しているものである。 歳出 青少年インターネット利用啓発事業 講演会等を通じての効果は 委員 青少年インターネット利用啓発事業について、れいわ5年度に全6回実施した講演会や研修会を通じ、どのような効果があったのか。 児童青少年課長 講演会に参加した教員からは長期休業前などにおける児童・生徒へのSNS等の危険性を指導する際の参考になった、保護者からは家庭でのゲームやスマートフォンの使用時間に関することなど、子どもとの関わり方の参考になったという声があった。このことからも、本事業の目的である、インターネットに起因するトラブルや犯罪等の被害の予防、インターネットリテラシーの向上につなげることができたと捉えている。 市立公園の指定管理者制度 初年度の評価は 委員 市立公園の指定管理者制度について、導入初年度の市としての評価を聞きたい。 公園緑地課長補佐 当該制度はれいわ5年度からの5年間、一部の市立公園で試行的に導入しているものであり、1公園当たりの管理費用を一定程度削減したほか、巡回の回数を増やして、指定管理の対象となる全公園を週1回以上確認できているなど、経費面と管理運用面において効果があった。また、通常の管理運営事業とは別に、自主事業として、公園の地形を生かしたプレーパークや、植樹体験などのイベント開催、地域の保育園等と連携した花壇管理を行うなど、市民サービスの向上が図られているものと考える。 リサイクルプラザ再整備 れいわ5年度の取組と今後の見通しは 委員 リサイクルプラザの再整備に向けたれいわ5年度の取組と今後の見通しは。 リサイクルプラザ整備担当副参事 生活環境影響調査では、大気質、騒音、振動、悪臭などの項目全てで基準値をクリアし、費用対効果分析では、施設整備に係る国の交付金を受けられる水準の費用対効果があることが分かった。この結果を受け、整備・管理運営に係る入札の公告を行ったが、資材や労務単価の高騰などの理由から、入札不調となった。現在は、労務費及び検査費の算定方法や液状化対策の向上等の見直しを行い、再公告が可能な状態であり、7年度中には事業者選定の報告ができると考えている。 市立小・中学校のエアコン メンテナンスと今後の改修予定は 委員 市立小・中学校の普通教室へのエアコン設置から、早い学校では既に13年が経過しており、不具合も発生していると思うが、日頃のメンテナンスの状況と今後の改修予定は。 学校施設課長補佐 日頃のメンテナンスについては、毎年2回、冷房、暖房の稼働前の6月、11月頃にフィルター清掃を専門業者に委託し実施しているほか、個別に効きの悪さなどの連絡があった際は、機器の内部清掃等を行っている。改修については、学校施設大規模改修整備方針において、設置から20年を目安に機器を更新する計画としており、れいわ13年度から22年度にかけて順次行う予定としている。