ふちゅう市議会だより326号 れいわ7年8月6日発行 発行:府中市議会 郵便番号 183-8703 住所 府中市宮西町2-24 電話 042-335-4506 FAX 042-364-5415 https://www.city.fuchu.tokyo.jp/gikai 1面 特殊詐欺にご注意ください!  れいわ6年の府中市の特殊詐欺による被害額は、5年から約3000万円増加し、過去最高の約1億6000万円でした。市は、これまでも特殊詐欺被害の防止に向けて取り組んできましたが、ここで改めて未然防止に向けた対策や関係機関との連携などの強化を図るため、市長を本部長とし、府中警察署の方も参加する 「特殊詐欺対策本部」を立ち上げました。 犯人は金融機関窓口で詐欺被害防止のために引き出し理由を確認することを知っており、銀行での振る舞いについても指示されることがあります。 ※固定電話への国際電話の着信をブロックすることも有効です。 医療費・保険金の過払い金や未払いの年金などのお金を受け取れると信じて、犯人の言われるがままに動いてしまいます。 ※ATMという単語が出たら、詐欺を疑いましょう。 裁判という言葉で不安感をあおられ、家族に迷惑は掛けられないという思いから、誰にも相談しない傾向にあります。 ※普段から家族とよくコミュニケーションを取って、詐欺を未然に防ぎましょう。 警察官、銀行協会などと偽って「キャッシュカードが不正に利用されている」等、嘘の手続きを説明した上で、キャッシュカードをすり替える手口です。 ※警察官等が、キャッシュカードを預かることは絶対にありません。 詐欺は多様化しており融資保証金詐欺、交際あっせん詐欺など様々な手口があります。 ※甘い言葉の電話や郵便物・メールなどは「詐欺」を疑ってください。少しでも不安に感じた際は家族や警察へ相談しましょう。 れいわ7年第2回定例会 府中市市税条例の一部を改正する条例など 8議案を審議  れいわ7年第2回市議会定例会は、6月5日から24日までの20日間の会期で開催されました。  市長提出議案は、府中市市税条例の一部を改正する条例など8件を審議した結果、可決7件、同意1件となりました。  また、陳情2件が審議されました。  今定例会で市長から、「府中市市税条例の一部を改正する条例」の議案が提出されました。  この議案は、地方税法の一部が改正されたことに伴い、所要の改正を行うものです。  主な改正内容として、「公示送達について、インターネットの利用により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置く措置が必要となり、併せて従来のように公示事項が記載された書面を本庁舎及び東西出張所の掲示場に掲示する、又は市の事務所に設置した電子計算機により閲覧できる状態にすることで送達したとみなすこととなった」「特定親族特別控除の創設に伴い、所得控除の項目に当該控除を追加するほか、関連する申告書の提出要件や記載事項等に特定親族を加える」「加熱式たばこについては、令和8年4月から当分の間、本条例に定める方法により、紙巻たばこの本数に換算する」等の説明があった。  厚生委員会で審査され、質疑に対し、「公示送達とは、市税の納税通知などにおいて、相手方の住所、居所が分からない場合等の理由で送達が困難な場合などに、法的に送達したとみなす手続である」「特定親族は、配偶者を除き、年齢が19歳以上23歳未満の親族で、 納税者と生計を一にしており、年間の合計所得金額が58万円を超えて123万円以下のものである」等の説明がありました。  委員から、「税制改正の情報については、所得税と情報をリンクする等、市民に分かりやすく情報が届くような形で工夫してもらいたい」等の意見がありました。  審査の結果、本案については、 全員意義なく、原案のとおり可決すべきものと決定し、最終日の本会議において、厚生委員長から審査報告があり、審議の結果、全会一致で可決されました。 人事議案  定例会最終日の本会議に、市長から人権擁護委員候補者の推薦の同意を求める議案が提出され、次の方が同意されました。 ■人権擁護委員候補者 桑田 信之 氏 定例会日誌 (次の日程で開催しました) <6月> 5日 本会議(委員会付託等) 6日 本会議 (一般質問) 9日 本会議 (一般質問) 10日 本会議 (一般質問) 11日 総務委員会 12日 文教委員会 16日 厚生委員会 17日 建設環境委員会 18日 基地等跡地対策特別委員会 19日 市庁舎建設特別委員会 20日 学校施設老朽化対策特別委員会 24日 本会議(常任・特別委員会審査報告等) 2面 一般質問 (2〜5面 中段まで)  市議会定例会では、提出された議案を審議するほかに、一般質問として、各議員が市政全般に対して質問することができます。今回は24人48件の一般質問がありました。 ※会派名は一部略して掲載しています。 市政会…府中市議会市政会 フォーラム…府中市議会市民フォーラム(立憲民主党・都民ファーストの会・無所属) 日本共産党…日本共産党府中市議団 維新…日本維新の会 ネット…生活者ネットワーク れいわ…れいわ野口なかおと仲間たち 二次元コードから各議員の一般質問の録画映像をご覧いただけます。 ゆうきりょう (自由クラブ) ケアマネジャー業務 介護利用者への周知 を要望するがどうか 利用者への効果的な 周知方法を 検討していく 議員 ケアマネジャーの業務を明確化し、介護利用者への周知徹底を図るべきと思うが、 市の考えを聞きたい。 福祉保健部長 「れいわ7年度版おとしよりのふくし」において、業務と役割について周知するページを設ける方向で作成を進めている。また、要介護認定の結果通知の際に、チラシを同封するなど、利用者への効果的な周知方法を検討していく。 議員 ケアマネジャーに対する利用者からのカスタマーハラスメントも社会問題となっているが、市の対策は。 福祉保健部長 7年度は高齢者虐待防止の取組研修の中で対策について触れる予定であり、今後もより効果的な対策を検討していく。 他 トランプ関税問題と府中市の地域経済、市民生活に関する課題について ●市内北東地域における諸課題について 松村 祐樹 (市政会) 自治会加入率につい て若者の意見を聞く などの取組は 明星大学と連携し 課題の解決案を 学生から募っている 議員 自治会や民生委員等の担い手不足が課題となっている。そのような中、自治会の加入率向上に関して若者の意見を聞くなど、何か取り組んでいることはあるか聞きたい。 市民協働推進部長 市では明星大学と連携し、業務課題の解決案を学生から募る取組を進めている。その一つとして加入率向上に資する取組の検討も進められており、夏頃に結果が報告される予定のため、その提案も含め取組を進めていきたい。 議員 民生委員の担い手拡充のための考えは。 福祉保健部長 民生委員の役割や活動内容を広く周知するほか、オンライン会議など、仕事や子育て、介護をしていても参加しやすい環境づくりを進める必要があると考えるため、引き続き民生委員児童委員協議会と検討していく。 比留間利蔵 (市政会) ちゅうバスで市境を 越えた運行は可能か 近隣市への拡大は困 難だが今後の状況を踏まえ検討していく 議員 ちゅうバスの目的の一つである市内中心部に人を集めるという観点で考えると、市外からも人を集められるような活用も必要ではないかと思う。  そこで、市境を越えたコミュニティバスの運行の例はあるのか。  また、ちゅうバスでその対応は可能であるか聞きたい。 都市整備部長 運行経路の関係で市境を越える場合を除き、武蔵野市のムーバスが小金井市へ、立川市のくるりんバスが昭島市へ乗り入れている事例がある。現時点ではちゅうバスの運行範囲を隣接市まで拡大することは困難であるが、隣接市を含めた利用者の移動範囲の状況等を踏まえ、中心市街地活性化を促進する地域公共交通ネットワークとなるよう引き続き検討していく。 他 市施行100周年事業を目指して えもとひろあき (維新) デジタル採点システ ムを導入する考えは 導入は行っていない が導入効果等を 見極めていく 議員 教育の質を高めていくには、教職員が児童・生徒と向き合う時間を確保することが必要と考える。そこで、教員の仕事量や業務内容を聞きたい。 教育部長 小学校では、登校時の見守りから始まり、授業、食育指導や下校指導を行った後、テストの採点や提出物の確認など。中学校では、朝の打合せの後、授業を行い、授業がない時間帯で採点及び成績処理も行う。また、放課後には部活動の指導もあり、終了後も業務に当たる。 議員 他自治体ではデジタル採点システムが導入されているが、本市で導入する考えは。 教育部長 本市では、保守管理費用の負担が大きいため、当該システムの導入は行っていないが、導入効果等を見極めていきたい。 他 緊急交通路の周知について 手塚としひさ (フォーラム) 少子化対策としての 子育ての無償化拡大 国や都への要望は 内容を見直しながら 継続的に要望して いきたい 議員 4年から5年後には75歳以上の人口が18歳未満を上回ると予測されている。そのような中、少子化対策としての子育ての無償化の拡大に向けて、国や都にどのようなことを要望しているのか。 子ども家庭部長 市長会から都の予算編成に対して、子ども医療費助成制度の拡充や子育て環境の充実など、国への働き掛けも含め、 財政支援や補助制度の拡充を要望している。 しかし、実現に至らない事項もあるため、内容を見直しながら継続的に要望していきたい。 議員 教育について、無償化の今後の予定は。 教育部長 学校給食は全額公費で負担しており、その財源確保については、国への働き掛けと都の制度拡充を要望していく。 他 れいわ7年度重点施策について●四谷文化センター改修について 秋山としゆき (市政会) 市体育施設の管理 における今後の 展望は 民間活力の導入は 持続可能な施設運営 の重要な選択肢である 議員 現在の直営による体育施設の管理課題や民間活力の導入について今後の展望を聞きたい。 文化スポーツ部長 多様化するスポーツニーズに対応していくことなどが課題として挙げられる。このことから、施設管理に民間活力を導入することは、今後の持続可能な施設運営において重要な選択肢の一つであると考えている。 議員 本市の体育施設でネーミングライツ導入の対象として考えられる施設は。 文化スポーツ部長 市内外からの広域的な利用を想定した総合体育館、市民陸上競技場、 市民球場の3施設を対象に、新たな収入確保の検討をすることとしている。なお、市民陸上競技場は、隣接する市民球場と併せてネーミングライツ等の導入を検討する。 3面 おぎの雄太郎 (無所属府中) 公園でのボール 使用について 市の考えは 軟らかいボールの 使用は禁止行為に 該当しないと考える 議員 公園でのボール遊びについて、市はどのように考えているか。 都市整備部長 市立公園では、軟らかいボールでのキャッチボールやグラウンドゴルフなど、他の利用者や近隣の方への影響が少ないものは公園条例の禁止行為に該当しないと考えているが、遊び方によっては迷惑行為となり、使用を禁止する場合がある。 議員 公園での花火の使用について、他市の状況と市が考えるメリ ットは。 都市整備部長 都内の約半数の自治体が、手持ち花火に限定するなどの利用基準を設けている。また、本市が考えるメリットとしては、子どもたちが花火の体験の機会を得ることや新たなコミュニティ形成の場となることなどが考えられる。 他 府中市の中央図書館と地区図書館について 宮田よしひと (市政会) 通学路の安全確保 について現在の状況を聞きたい 学校等との合同点検 で危険箇所把握と早期改善に努めている 議員 通学路の安全確保について、現在の状況を聞きたい。 教育部長 市立小学校を対象に、学校やPTA、警察、関係各課と連携して毎年7校から8校の通学路を合同点検することで、危険箇所の把握と早期改善に努めている。 議員 高齢者による交通事故防止のために実施している取組は。 生活環境部長 1年以内に運転免許証を自主返納した65歳以上の方を対象に、21枚つづりで2000円分のちゅうバス回数券を交付している。また、府中市シニアクラブ連合会と府中警察署の共催で、 警察官による講話などの交通安全教室を開催しているほか、子どもと高齢者を対象とした、自転車の安全運転及び交通ルールとマナーの習熟度を確認する自転車競技大会などを開催している。 高津みどり (公明府中) LED化に向けた 個人宅への助成は 考えているか 都の動向等を注視し 調査研究をしていく 議員 れいわ9年の蛍光灯生産終了と輸出入中止に向けた市の対応について聞きたい。 市長 公共施設においては、改修計画等との整合を図りながら、段階的にLED照明への切替えを進める。また、市民に対しては、LED照明へ切り替える必要性の周知・啓発を積極的に行っていく。 議員 LED化に向けた個人宅への助成は考えているか。 環境担当参事 本市では、都で行っている助成事業を積極的に案内することで、LED化の推進につながると捉えていることから、独自の助成は考えていないが、ゼロカーボンシティの推進には必要な取組の一つであると認識しているため、都の動向等を注視し、調査研究をしていく。 他 小・中学校における教材費等の私費負担軽減を求めて 大室はじめ (市政会) ナイトタイム エコノミーについて市の認識は 観光振興など 一定の効果が 期待される 議員 夜間の経済活動全般を意味するナイトタイムエコノミーについて、市の認識は。 市長 地域経済の活性化や雇用創出、観光振興などの観点から一定の効果が期待されるが、まずは地域ニーズや生活環境に対する影響などを調査し、本市における効果と課題を客観的に分析していく必要がある。 議員 現時点で計画していることはあるか。 生活環境部長 夜間における魅力的な取組を行うことは、新たな観光資源開発や観光コンテンツの多様化が期待できる一方、地域住民の生活環境への十分な配慮が必要と認識している。国内では、工場夜景ツアーといった成功事例もあることから、本市の特色を生かしたコンテンツの研究と取組の検討をしていく。 他 中小企業、小規模事業者の商工業振興について そなえ邦彦 (自由クラブ) 医療的ケア児の受入 保護者の付添いを 行っているか 保育所においては 入所当初の付添い をお願いしている 議員 医療的ケア児に対するケアの内容は。 福祉保健部長 医療的ケアの内容は多岐にわたるが、主なものとして、胃ろうやカニューレ内吸引、口鼻腔内吸引、人工呼吸器管理等がある。 議員 医療的ケア児を受入れる際、保護者の付添いなどの対応を行 っているか。 子ども家庭部長 新規入所した医療的ケア児が、新しい環境に慣れるとともに医療的ケアを安全に実施するため、入所当初は保護者に付添いをお願いしている。その期間については、保育所と協議するものとしている。 教育部長 登下校時や学童クラブを利用する際などに保護者が付き添っている場合はあるが、学校生活においては、原則保護者の付添いはない。 他 家庭の使用済食用油の再利用の状況について 野口なかお (れいわ) PFASに関して 市ホームページを 修正する考えは 容易に検索が可能で 分かりやすいものとなるよう検討する 議員 PFASの正しい情報を分かりやすく提供し、市民の安全な生活を守るという観点からずれている不親切な市ホームページを修正する考えは。 環境担当参事 PFASの情報提供の重要性は認識しており、容易に検索が可能で、分かりやすいホームページとなるよう検討する。 議員 西府農業公園の防災用井戸は、PFAS検出により止水されており、飲むことは危険である。注意喚起の掲示に子どもや外国人、障がいで字が読めない方にも分かりやすいピクトグラムを導入してはどうか。 環境担当参事 誤解を招くことがない表現を検討するほか、ピクトグラム等を活用した掲示物など、他市の事例を参考に検討していく。 他 府中駅周辺の景観について●未曾有の物価高騰について 坂本けんいち (公明府中) ペアレントメンター の養成に対する 市の考えは 先行事例を把握する とともに動向を 注視していく 議員 発達障がいのある子どもの子育て経験があり、相談支援のトレーニングを受けた親、いわゆるペアレントメンターの養成に対する市の考えを聞きたい。 福祉保健部長 意義深いものであると認識している一方で課題もあると捉えているため、 先行事例を把握し、動向も注視していく。 議員 市がペアレントメンター事業を実施できない理由は。また、 実施に至った場合に期待することは。 福祉保健部長 当該事業の実施には、ペアレントメンター及び保護者の双方に対する継続的なフォローアップ体制などが課題であるため、実施に至っていない。また、実施した場合には、適切なマッチングがなされ保護者にとって心理的な支えとなり、今後の子育ての助けとなることが期待される。 4面 稲津 憲護 (フォーラム) 学校健康診断の結果 再診が必要になった 場合の健診期日は 精密検査等が必要な 場合は期日を 設けていない 議員 学校健康診断の当日に体調不良等で受診できず後日健診を受けた結果、再診が必要となった場合に健診期日はあるのか。 教育部長 精密検査等が必要な場合は期日を設けていない。 議員 吹田市は学校医に指定された医療機関であれば市内のどこでも無料で健診を受けられる体制をつくり、受診率の向上につなげたと聞くが、この取組について市の考えは。 教育部長 耳鼻科医と眼科医は、学校医に指定されている医療機関であれば無料で健診を受けられる体制が整っている。一方、内科医はその体制が整っていないため、引き続き、 府中市医師会と協議し、対応を検討していく。 他 医療の入口を行政で支えよう その2|精神科オンライン初診の仕組み作り|●犯罪被害者支援を進めよう 渡辺しょう (フォーラム) 保育所の入所選考に AIを活用する 予定はあるか 新たにAI搭載の システムの導入を 予定している 議員 れいわ7年度における本市のDXの具体的な取組は。 政策経営部長 新規事業として、マイナンバーカードのICチップを活用した申請書作成支援システムの導入のほか、生成AIやデータの利活用といった既存の内容をレベルアップさせた事業を展開し、市民や事業者の利便性向上等に向けた取組を進めていく。 議員 AIを導入した保育所入所選考の例もあると聞くが、導入する予定はあるか。 子ども家庭部長 現行のシステムでは保護者の希望等に応じて各保育所への振り分けを自動化し、効率化が図られている。7年度は国のシステム標準化に伴い、新たにAIを搭載したシステムの導入を予定しており、その検証を行っていく。 他 「協働しよう。そうしよう。条例」について からさわ地平 (日本共産党) 北府中駅前の 移動等円滑化に ついて市の見解は 関係機関と連携し 引き続き協議を 進めていきたい 議員 北府中駅前の移動等円滑化には、横断歩道やエレベーターの設置が有効と考えるが、市の見解は。 都市整備部長 横断歩道について、府中警察署によると、既に歩道橋がある場所には原則として設置していないとのことである。また、エレベーター設置については、歩道橋を管理する都に毎年要望を行 っている。どちらの手法も関係機関との連携が必要なため、引き続き協議をしていきたい。 議員 北府中駅前のエレベーター設置が進んでこなかった理由は。 都市整備部長 市バリアフリー基本計画策定以前の基本構想で、重点整備地区に指定されていなかったことが理由と認識している。 他 建設労働者の技術継承と後継者育成、処遇改善を求めて●現行保険証の新規発行停止に伴う影響と対応について(2) 西のなおみ (無所属) 食の支援の広がり 今後の方向性や考え 方について聞きたい 福祉的課題を解決で きるよう地域活動の 支援を継続していく 議員 市内での食の支援の広がりに対する考え方や今後の方向性について聞きたい。 市長 食の支援活動は福祉的課題の把握にもつながるため、各実施団体との連携を深めている。今後も、市民や様々な団体が支え合いながら課題を主体的に解決できるよう、地域活動への支援を継続していく。 議員 食の支援の広がりには、その地域で基盤となるフードバンク事業の安定的な活動が重要と思うが支援等を行う考えは。 福祉保健部長 同事業を実施している団体は、 市内の食の支援活動を支える一方で、食材の確保や担い手不足などの課題を抱えている。 これらへの対応は、財政的支援も含め、調査研究を進めていく。 他 生活保護制度における権利侵害を防ぐ取組について 杉村 康之 (自由クラブ) コロナ禍の時短営業 一定の効果があったと聞くがその根拠は 接触等の機会を減ら す措置であり都の資料にも示されている 議員 コロナ禍において感染拡大の抑制を目的に時短営業が実施され一定の効果があったと聞くが、その評価の根拠はあるのか。 福祉保健部長 時短営業は、飛沫や接触の機会を減らす措置であり、その効果は都の資料にも示されていることから、抑制に一定の効果があったと捉えている。 議員 当該資料は、時短命令の違法性が認定された裁判で使用されたものであり、市としても認識を改める必要があると考える。また、ワクチン接種による効果についての根拠は。 福祉保健部長 都の資料では、接種後に入院患者の割合が減少したとされている。また、 国のホームページでも、60歳以上の入院を予防した例の報告もあり医療資源のひっ迫緩和の一助になったと考える。 他 児童相談所の再編について 奥村さち子 (ネット) ヤングケアラー プロジェクトの 課題等は デリケートな問題で あり気付きにくい等 の課題がある 議員 市はれいわ5年度から日本財団との協定による「ヤングケアラープロジェクト」に取り組んでいるが、その成果と課題を聞きたい。 子ども家庭部長 成果としては、調査で本市のヤングケアラーの実態が明らかとなり、今後の方針等を関係機関と共有できたことなどがある。一方で、ヤングケアラーの実態は家庭内のデリケートな問題であることなどから、周囲の大人が気付きにくいなどの課題がある。 議員 高齢者介護におけるケアラー支援のニーズ把握のため、アンケートを実施したと聞くが挙がった内容は。 福祉保健部長 精神的に疲れ、ストレスがたまるという声が多く寄せられた一方で、自宅で家族の介護と介護保険サービスを組み合わせて過ごさせたいとの声も多く挙がった。 他 空き家対策について 西村 陸 (公明府中) 住宅セーフティ ネット住まい相談の 課   題   は 大家が入居を拒む などの課題がある と認識している 議員 住宅セーフティネット住まい相談の課題について聞きたい。 都市整備部長 高齢者の住まい探しにおいては、緊急連絡先が無いことによる家賃滞納、孤独死による残置物処理などのリスクから、 大家が入居を拒むなどの課題があると認識している。 議員 住宅確保要配慮者への安定した住宅供給につなげる取組として、外部と通信ができるIoT電球を用いた高齢者見守りサービスがあるが、市の考えは。 都市整備部長 高齢者が円滑に入居するためには、大家の不安を解消し、受け入れやすい環境を整えることが必要である。IoT電球等による安否確認ができることで、より多くの大家の理解が進み、 安定した住宅供給が期待できると考えている。 他 おくやみガイドの導入を 5面 奈良崎久和 (公明府中) 「小一の壁」 他市の取組に対する市の考えは 保護者支援にも有効 であり部門横断的な取組が必要 議員 小学校入学による環境の変化などに上手く対応できない「小一の壁」問題は、保護者が仕事やライフスタイルを変えざるを得なくなるなど、家庭の在り方にも影響するものである。  近年では、全校の朝夕見守り活動や住民主体の校庭開放など児童の見守り対策を導入する自治体もあるが、市の評価と考え方を聞きたい。 子ども家庭部長 子どもたちに安全な居場所を提供することができるとともに、保護者に対する支援となっている点からも、有効な対策と捉えている。本市においては、人員確保や教員の負担軽減、開門時間の調整などが課題であり、その解決に当たっては、教育委員会と各学校の協力が不可欠であるため、部門横断的な連携の中で取り組んでいく。 竹内 祐子 (日本共産党) エアコン設置助成に ついて市の見解は 国や都の取組も含め 検討すべきと 考えている 議員 物価高騰に対する緊急対策として、市で検討していることを聞きたい。 市長 本市の規模や地域特性、国が示す交付金の趣旨と活用可能範囲などに十分配慮し、 市民や事業者等からの声も参考にしながら、 効果的な対策を速やかに実行していきたい。 議員 物価高騰及び熱中症対策として、エアコン設置と買換えの補助が有効と考えるが、 市の見解は。 福祉保健部長 エアコン設置の助成は、費用面で設置をためらい、 熱中症のリスクを抱えている世帯にとって設置を検討するきっかけの一つになると捉えているが、物価高騰及び熱中症対策は、全国的な課題として国や都の取組も含めて検討すべきものと考えている。 他 「ちゅうバス再編」によるルートと今後の運賃について 前川 浩子 (フォーラム) プレコンセプションケアについて 市の考えは 性別を問わず 今後より重要になる と捉えている 議員 女性やカップルを対象とした将来の妊娠のための健康管理を促す取組であるプレコンセプションケアについて、市の考えは。 市長 性別を問わず、妊娠・出産等に関する正しい知識を持ち、自身のライフプランを見据えた健康管理を行うことは、今後より重要になると捉えている。 議員 プレコンセクションケアの推進には性教育も必要と考えるが、取組状況を聞きたい。 教育部長 学習指導要領や都教育委員会作成の「性教育の手引」を踏まえ、体の発育や発達、思春期の体の変化といった基礎的な内容や同性、異性との人間関係などについて、発達段階に応じた指導を行っている。 他 困難を抱える女性への支援に関する法律に基づく支援について●社会福祉法人清陽会問題について 山本 真実 (自由クラブ) 拉致問題に関して 条例制定の考えは 国の責任で解決 すべきものであり 検討していない 議員 東京法務局管内の13市が輪番制で企画している多摩東人権啓発活動地域ネットワー ク協議会の企画事業について、れいわ7年度は本市が幹事市と聞く。 そこで、拉致問題をテーマとして実施する考えは。 市民協働推進部長 内容は6年度から検討を重ねており、拉致問題とは別視点になるが、 戦争被害やいじめ等の人権問題に関する内容を予定している。 議員 拉致問題に関しては、早期解決に向け、啓発促進などを目指した条例を制定している自治体もある。本市としても、積極的な姿勢を示していくべきだと思うが、条例制定の考えはないか。 市民協働推進部長 効果的な側面がある一方、拉致問題は国の責任において解決すべきものであるため、現時点では検討していない。 常任委員会の審査報告から ※厚生委員会に付託された議案は1面に掲載しています。 総務委員会 陳情第8号 再度、新庁舎敷地内に「府中市平和都市宣言モニュメント」設置を求める陳情  この陳情は、 「れいわ5年第3回定例会で同趣旨の陳情が採択されたが、市からは新庁舎内に設置はしないと聞いた。市議会として作者の遺族の要望を確認し、拒絶をしていなければ設置を推進してほしい」との内容である。  質疑に対して、 「遺族からは市役所への再設置は作者も望まなかったと思う、公園のような多くの人が集まる場所に設置して作品に触れてほしいなどの要望があった」等の答弁があった。  審査の結果、本陳情については、賛成少数により、不採択にすべきものと決定した。 文教委員会 第49号議案 絵画の買入れについて  この議案は、府中市美術館における展示作品として、絵画を買い入れるもので、絵画の作者は岸田りゅうせい、作品名は「せいぶつ(土瓶とシュスの布とりんご五個)」の1点である  主な内容として、「契約は随意契約であり、1 億1000万円で現在、仮契約を締結している」「市美術品収集選定委員会から、しんがんに問題はなく、購入価格も近年の取引事例と比較して安価であるとの答申を受けた」等の説明があった。  採決の結果、本案については、全員異議なく、 原案のとおり可決すべきものと決定した。 建設環境委員会 第45号議案 府中市下水道条例の一部を改正する条例  この議案は、災害その他非常の場合において、 排水設備の新設等の工事を円滑に実施するため、 所要の改正を行うもの  質疑に対して、「現行では、都内に事業所があることを要件に、申請された工事店を本市が指定し、市内での工事を行うことができるとしているが、改正後は、災害その他非常の場合においてこの要件を緩和し、本市以外の市町村等が指定する工事店であっても、排水設備工事を行うことができるとするものである」等の答弁があった。  審査の結果、本案については、全員異議なく、 原案のとおり可決すべきものと決定した。 特別委員会の概要 基地等跡地対策特別委員会  調布基地跡地の状況について、事業者から都市整備用地敷地内の開発行為に伴う開発事業事前協議書の提出があり、現在協議を進めている。また、事業者による住民説明会は、れいわ7年8月頃に行われる予定である。  府中基地跡地留保地の状況について、府中基地跡地留保地及び米軍通信施設跡地利用計画(案)に関するパブリックコメントを実施し、61人から計122件の意見があった。その中から、保全区域内の維持管理に関する意見等の反映を含めた内容や体裁の修正を行った。その他の意見の多くは、 公園や新総合体育館等の整備内容に関するものだ ったことから、今後の取組を進める上での参考にするなどの報告があり、これを了承した。 市庁舎建設特別委員会  新庁舎に整備する地下駐車場と自転車駐車場については、その立地などを踏まえ、来庁者の利便性だけでなく中心市街地の活性化や自転車の放置防止を目的に、それぞれ市営駐車場と市立自転車駐車場に位置付け、広く市民の利用に供する。駐車台数は、車両94台、バイク38台、自転車169台を予定しており、運営時間及び料金については、近隣の同種施設を参考に検討する。また、これまで無料としていた来庁者による駐車場等の利用については、公共交通機関を利用している方との公平性や駐車施設の適正な利用の観点を踏まえ、利用実態に応じた料金体系を整備していくなどの報告があり、これを了承した。 学校施設老朽化対策特別委員会  第二期改築実施校改築事業について、府中第三小学校及び府中第六小学校ともに、れいわ7年4月から新校舎棟と体育館棟の供用を開始している。  市学校施設改築・長寿命化改修計画及び市立学校の適正規模・適正配置に係る取組として、オープンハウス及び説明会を実施した。オープンハウスでは、改築時期の質問のほか、トイレ・プールなどの設備と防犯に関する意見があった。説明会では、保護者を中心とした市民への説明が不足していることや統合後の通学時間や通学時の安全対策に関すること、地域や子どもたちの声を取り入れる取組をしてほしいなどの意見があった一方で、早急に統合してほしいといった意見もあったなどの報告があり、これを了承した。 6面 第2回定例会議案等議決結果一覧 議案 全会一致で可決・同意された議案(7件) 市長提出議案 番号 43 件名 府中市市税条例の一部を改正する条例 番号  44 件名 府中市道路占用料徴収条例の一部を改正する条例 番号  45 件名 府中市下水道条例の一部を改正する条例 番号  47 件名 府中市立本町保育所移転・新設事業設計・施工業務一括契約の変更について 番号 48 件名 府中市新庁舎建設工事請負契約の変更について 番号  49 件名 絵画の買入れについて 番号  50   件名 人権擁護委員候補者の推薦の同意について(桑田 信之氏) 賛否が分かれた議案(1件)※議長は表決に加わりません 市長提出議案 番号  46 件名 府中市民球場人工芝化等改修工事請負契約 会 派 府中市議会市政会 議員名 宮田よしひと 大室はじめ 秋山としゆき 松村祐樹 佐藤新悟 横田 実 比留間利蔵 全員賛成 会 派 府中市議会市民フォーラム(立憲民主党・都民ファーストの会・無所属) 議員名 前川浩子 渡辺しょう にしみや幸一 稲津憲護 手塚としひさ 全員賛成 会 派 公明府中 議員名 坂本けんいち 福田千夏 高津みどり 西村 陸 奈良崎 久和 全員賛成 会 派 自由クラブ 議員名 山本真実 ゆうきりょう 杉村康之 そなえ邦彦 全員賛成 会 派 日本共産党府中市議団 議員名 竹内祐子 からさわ地平 全員反対 会 派 日本維新の会 議員名 えもとひろあき 賛成 会 派 生活者ネットワーク 議員名 奥村さち子 反対 会 派 無所属 議員名 西のなおみ 反対 会 派 れいわ野口なかおと仲間たち 議員名 野口なかお 反対 会 派 無所属府中 議員名 おぎの雄太郎 賛成 陳情 賛否が分かれた陳情(2件) 番号7 京王線府中駅の「公衆トイレ」表示及び段差対策を求める陳情 本会議結果 不採択 会 派 府中市議会市政会 全員反対 会 派 府中市議会市民フォーラム(立憲民主党・都民ファーストの会・無所属) 議員名 前川 浩子 渡辺しょう にしみや幸一 手塚としひさ 反対  稲津憲護 退席 会 派 公明府中 全員反対 会 派 自由クラブ 全員賛成 会 派 日本共産党府中市議団 全員賛成 会 派 日本維新の会 反対 会 派 生活者ネットワーク 賛成 会 派 無所属 賛成 会 派 れいわ野口なかおと仲間たち 賛成 会 派 無所属府中 反対 番号8 再度、新庁舎敷地内に「府中市平和都市宣言モニュメント」設置を求める陳情 本会議結果 不採択 会 派 府中市議会市政会 全員反対 会 派 府中市議会市民フォーラム(立憲民主党・都民ファーストの会・無所属)全員反対 会 派 公明府中 全員反対 会 派 自由クラブ 全員賛成 会 派 日本共産党府中市議団 全員賛成 会 派 日本維新の会 反対 会 派 生活者ネットワーク 賛成 会 派 無所属 賛成 会 派 れいわ野口なかおと仲間たち 賛成 会 派 無所属府中 反対 陳情から(要旨) ◎京王線府中駅の「公衆トイレ」表示及び段差対策を求める陳情  この陳情は、「平成6年第2回定例会で『京王線府中駅下に公衆トイレを設置することの陳情』が全会一致で採択されたが、市は『駅周辺の公衆トイレは充足している』として、議会決議に応じなかった。その後、市民団体が市との交渉や京王電鉄への要請を重ね、26年に2400筆の署名と陳情を提出して再び全会一致の採択となり、京王線府中駅1階モールのリニューアルに伴い、30年に『男女公衆トイレ』及び『だれでもトイレ』が設置された。しかし、現在も表示等に課題が残っているため、入り口に『トイレ』表示を設置すること及び入り口にある15センチメートルの段差の解消をし、危険表示を行うとともに手すりを設置することを要望する」との内容である。  質疑に対して、「現在のトイレの案内表示は、市民が分かりやすく利用できるよう適切な配置や表示方法について、陳情を提出した市民団体からの意見を聞きながら設置した」「段差の解消が困難である理由として、当該地が市の土地ではないことや、スロープや手すりを設置することで通路機能の一部が阻害されてしまうことが挙げられる。今後、店舗の改築時に併せて施設会社と協議し、市としてできることを検討していく」等の答弁があった。  建設環境委員会で審査し、委員から、 「バリアフリー化を推進していただきたいとの思いから、採択を主張する」「事業者との話し合いも進められていることを踏まえ、今後も交渉を続けていただくことをお願いした上で、不採択を主張する」等の意見があった。  審査の結果、本陳情については可否同数となったため、委員長裁決により不採択にすべきものと決定した。 会派の構成 れいわ7年第2回定例会 府中市議会市政会     7人 府中市議会市民フォーラム 5人 (立憲民主党・都民ファーストの会・無所属) 公明府中         5人 自由クラブ         4人 日本共産党府中市議団     2人 日本維新の会         1人 生活者ネットワーク     1人 無所属             1人 れいわ野口なかおと仲間たち 1人 無所属府中         1人 (れいわ7年6月24日現在) ※無所属府中は7月1日付で解消し、おぎの雄太郎議員は府中市議会市政会に合流しました。 ※会派は、議会における同じ政策を持つ議員の集団で、原則として、2人以上の議員で構成されます。 お知らせ れいわ7年第3回定例会は8月29日(金) 午前10時開会の予定です。  市議会の本会議及び委員会は公開されており、どなたでも傍聴することができます。  本会議においては、議場内のモニターに発言をリアルタイムで字幕表示しているほか、手話通訳や要約筆記での傍聴も受け付けています(事前申込みが必要です。)。  なお、本会議や常任委員会、特別委員会の会議録は市議会ホームページのほか、市政情報公開室(ふるさと府中歴史館2階)、中央図書館、白糸台図書館、西府図書館でご覧いただけます。本会議の会議録については、各地区図書館でもご覧いただけます。  また、本会議及び委員会は市議会ホームページからインターネット配信等も実施しています(議場への字幕システム導入に伴いインターネット中継でも字幕の有無を選択できるようになりました。)。  詳しくは、議会事務局庶務課へお問い合わせください。 TEL:335-4506  FAX:364-5415 編集後記  厳しい暑さが続いておりますが、市民の皆様、 いかがお過ごしでしょうか。  第2回定例会の内容をまとめた、議会だより第326号をお届けいたします。  私たち編集委員は、これからも、より読みやすく親しみやすい紙面づくりに努めていきたいと思っています。  議会報編集委員会 委員長 大室  はじめ 委 員 からさわ 地平 えもとひろあき 坂本 けんいち 宮田 よしひと 山本   真実 渡辺  しょう