令和6年第1回府中市精神障害にも対応した地域包括ケアシステム連絡会議 議事録 1 日 時 令和6年7月29日 午前10時〜12時 2 場 所 府中市役所おもやA201会議室 3 委員及び出欠状況 (1)出席   ○委員19名 東京都多摩府中保健所の職員、東京都立多摩総合精神保健福祉センターの職員、病院・診療所等の職員(2名)、訪問看護事業所の職員、地域生活支援センターの職員、就労支援センターの職員、作業所連絡会精神部会の代表、共同生活援助事業所の代表、指定一般相談支援事業所の代表、府中市社会福祉協議会地域福祉コーディネーター、東京都宅地建物取引業協会第十一ブロックの推薦する者、地域生活支援センター等の推薦する者(当事者2名、家族会1名)、民生委員児童委員の代表、市役所の職員(生活福祉課、高齢者支援課、住宅課) ○事務局7名 障害者福祉課長、障害者福祉課主査(2名)、障害者福祉課職員(4名) (2)欠席  〇なし         4 議事の概要 (1)開会   ・午前10時、開会。依頼状の交付及び配布資料の確認を実施。 ・障害者福祉課長挨拶、他事務局の自己紹介。 (2)委員の自己紹介  〇地域生活支援センター センター長をしている。一般相談と地域活動支援センター、計画相談の業務を実施している。  〇生活福祉課 査察指導員でケースワーカーの相談を受けたり、日々の決裁を行っている。  〇指定一般相談支援事業所 計画相談と地域移行支援をやっている。現在は3名の方地域移行支援をしている。     〇地域生活支援センター等推薦する者(当事者)   就労継続支援B型事業所に通っていた。     〇作業所等連絡会精神部会   普段は就労継続支援B型事業所で働いている。     〇地域生活支援センター等の推薦する者(当事者)   就労継続支援B型事業所に通所している。     〇府中市民生委員児童委員協議会   6部会のうち障害福祉部会の部会長をしている。     〇高齢者支援課   在宅療養推進担当にて在宅高齢者の療養や生活を支援している。     〇多摩府中保健所 医療にかかりづらい方の相談やひきこもり、思春期などの課題を抱える方々の医療面での相談等を受けている。  〇府中市社会福祉協議会地域福祉コーディネーター 障害の有無や年齢に関係なく、色々な方の相談を受け、適切な機関につなげる支援をしている。  〇訪問看護事業所   地域で訪問看護をしている。     〇東京都宅地建物取引業協会府中・稲城支部   地域入会者の店舗の点検や不動産相談などを行っている。     〇地域生活支援センター等の推薦する者(家族会) 精神障害者の家族会で家族相談やひきこもりの方の居場所の支援、シェルター等を運営している。ひきこもりの会員が多く、相談も多い。  〇就労支援センター 府中市の障害を持った方の就労を支援している。三障害対応しており、就労相談の登録の3割くらいが精神障害の方。  〇東京都立多摩総合精神保健福祉センター 都の地域移行体制整備支援事業の担当をしている。精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム連絡会議の多摩地域の統括で他市の会議にも参加しているので、府中市にも還元できればと思う。  〇共同生活援助事業所   通過型の共同生活援助事業所を運営している。    〇住宅課 4月から人事異動で着任。主に居住支援協議会の事務局を担当し、住宅確保要配慮者の相談業務などを担っている。情報提供や連携ができればと思う。  〇病院・診療所の職員 今回初めて参加する。当院には障害の患者は少ない。 一般病棟と地域包括ケア病棟をやっている。地域包括ケア病棟は2カ月で在宅や施設を目指す方針。会議に参加して障害分野の勉強ができたらいいと思う。  〇病院・診療所の職員 医療相談室をしている。急遽異動が決まり8月からはデイケア担当になる。 (3)会長及び副会長の選出   会長、副会長を選出。 (4)前回連絡会議の会議録について       【資料2−1】【資料2−2】 (5)府中市における精神障害にも対応した地域包括ケアシステムについて   事務局からパワーポイント資料にて説明。           【資料5】 (6)検討テーマについての意見交換(グループに分かれて)   ・「地域の助け合い・教育」(8050問題について)   ・「住まい」(病院からグループホームへ)                   【資料3−1】【資料3−2】【資料4】 (7)全体共有 〇Aグループ(地域生活支援センター、地域生活支援センター等の推薦する者(当事者)、病院・診療所の職員、生活福祉課、病院・診療所の職員、指定一般相談支援事業所)  地域移行と住まいについて話し合った。  地域移行の支援をしている中で、これまでは病状があってもご本人に合わせた生活環境やサポート体制を整えていくことで地域生活に移行できるケースの依頼が多かったが、最近は病状の揺れが大きく地域側でも生活面の支援に加えて病状面でも一定の支援が必要な依頼が増えている。  病院側で退院支援をしているケースでも過去に大きなエピソードがあった方だと、今落ち着いていてもグループホームの入居を断られてしまうこともある。これ位の病状なら地域生活は可能と病院側が考えている話でも、地域側では不安になってしまうこともあり、病状の捉え方について病院と地域で退院できる状態の基準にギャップがある。  当事者の委員からは「グループホームに入る時の環境変化があるので、継続的に相談できる人が必要」という話があった。今後、退院支援をするにあたり欠かせないポイントだと思う。  地域と病院の考える病状の捉え方については、地域移行を積極的に取り組みたいと思う事業所と病院とでなにか研修のようなものを市で企画して、ギャップを埋めていくことや病状の揺れのある方をサポートしていく体制を作っていくことはできないか。  退院時に計画相談が見つからないという問題がある。病院が退院を検討する際にサービスの調整という点で計画相談は必要であるが、なかなか見つからない。地域の課題なのに病院が困る状況がある。新しい課題として考えていく必要がある。  グループホームから卒業する時の住まいについて、「物件探しの際のオーナーとの連携」とあるが、現状の物件探しの中では生活保護の受給の有無と障害の有無を伝えるのみで話しが進んでいくので、そこまでの連携は必要ないかもしれない。連携よりは障害について正確に知ってもらうことで、貸してもよいと考える人が増えていかないだろうか。 チェックリストで人物像を可視化することについてどうなのかと当事者に聞いてみた。それをどう活用するかは置いておいて、ご自身にとってはそれを通して振り返るきっかけにできるという話があった。 〇Bグループ(作業所等連絡会精神部会、府中市社会福祉協議会地域福祉コーディネーター、多摩府中保健所、高齢者支援課、府中市民生委員児童委員協議会、訪問看護事業所、地域生活支援センター等の推薦する者(当事者))  8050問題を中心に話し合った。  地域で安心して生活するためにはどこかとつながる必要がある。孤立しないためのつながりが必要。パワーがあり自分からつながれる人はいいが、パワーがない人でどこにもつながっていない人へのアプローチを考える必要がある。その人のペースに合わせてゆるやかに、困りごとやSOSをキャッチしながらつながることがいいのではないか。  当事者の委員の体験談を聞いた。家を出るきっかけとして5年前お父様の他界と妹さんの病状悪化を作業所に相談したところ、一人暮らしを勧められとても説得力があった。不安だったけれどやるしかないという気持ちでグループホーム入居へ進めた。その後地域で1年半、一人暮らしをしている。ヘルパーと訪問看護が来てくれているので、その力が大きい。人に頼ることは悪いことではない、支えられている。つながることで一安心できる。  府中市民生委員児童委員協議会の委員からは、民生委員は市からの配布物を各家庭に配る時に困りごとを聞くなど少しでもつながれると、それをきっかけにその家庭に介入することができるという話があった。行政からの依頼で日々の見守りをしてくれるなど地域の力がすごく大きいと感じた。  つながることは大事で、そのきっかけをどう作るかなど選出母体でも話し合っていけたらと考えている。  〇Cグループ(就労支援センター、地域生活支援センター等の推薦する者(家族会)、東京都宅地建物取引業協会府中・稲城支部、東京都立多摩総合精神保健福祉センター、住宅課、共同生活援助事業所)  主に住まい、一人暮らしをすることについて話し合った。  不動産屋やオーナーに理解を深めてもらうためにはどうするか。精神障害に対してのネガティブなイメージがある。そこを変えるのは難しい。仮に入居してもらい、何か問題が起きた時に法律に関わるような非常にリスクの高い問題になることもあり、たった1回の経験だったとしてもその後の受け入れを遠ざけてしまうことにつながる。  精神障害者を理解してもらうきっかけになるようなアンケートを作成してオーナーの本音を聞くのもいいのではないかという意見が出た。アンケートの内容は単刀直入になぜ受け入れてもらえないのかをきちんと明確に指し示すようなものにするのが望ましいのではないか。実際にどのようにアンケート調査をするのかという話の中では、直接オーナーに調査をするのは難しいのではないか、不動産屋はオーナーの気持ちを理解しているので代弁するような形でやってもらうのはどうか。府中市と稲城市の不動産関係者の役員会でアンケートを実施したらどうかという具体的な話も出た。  精神疾患と言うことについて何らかの形で理解してもらえるような啓発活動をやることが大事ではないか。 会長  全部のグループから次回につながるような話が出てきてよかった。Aグループでは地域移行の加算、病状の捉え方の勉強会など、Bグループでは地域でどことどこがつながるといいのかを考えていくこと、 Cグループではアンケートを行うのはどうかという内容が出ていて、第2回につながるとよい。 副会長  皆様から忌憚ない意見を聞くことができた。Bグループでは地域のつながりや見守りというところを重点的に話し合った。グループホームや地域で当事者にスポットを当てて、その人たちの安心を支えるというところ以外に、地域の方々も地域で暮らす上でどんな人か分からなくて不安を抱えているという声も聞かれた。また、オーナーさんにも様々な不安がある。作業所の職員も昔は一緒にアパート探しに行き、「週5日通っていますよ。」と言うと安心してくれた経験がある。  誰もが安心できるつながりを顔と顔とを合わせて作っていけるような地域生活・地域支援ができたらよい。皆さんのつながりの中に答えがあり、そこから解決していくのではないかと感じた。2回目で皆さんの話を活かして何かきっかけを作れたらと思う。 (8)事務連絡 ・委員報酬について ・次回連絡会議の日程について、令和7年1月30日(木)午前を予定。 ・今回の内容について、選出母体での共有・検討等お願いしたい。 (9)閉会 2