2021年5月1日市長コラム101「来年こそ」
来年こそ
4月23日、国は、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている状況にあることから、東京都を含む4都府県を対象に、4月25日から5月11日を期間とした緊急事態宣言を発出しました。
このような状況の中で、大國魂神社の例大祭の各種行事は、今年も関係者による神事以外は中止になりました。記録によれば、みこし渡御の中止は何度かありましたが二年連続は初めて。迫力満点の類まれな大太鼓の響き、軽快なはやしの音色、美しいみこしと担ぎ手の熱気、人々が語り合うにぎわいなどもなく、ずっとお祭り一色のゴールデンウイークしか過ごしたことのない私にとっては何となく寂しく感じます。
お祭りを支える皆さんはよく、「お祭りが終わらないとお正月が来ない」と言います。それは、あまりにも規模の大きい祭礼で、秋頃から準備を始めなければならないからでしょう。また、お正月以上に多くの人との出会いをもたらすからでしょう。そして、終わるとすぐに次のお祭りを楽しみに日々努力を重ねることを誓うからでしょう。いずれにしても、この祭礼が府中の文化を育み、コミュニティを醸成し、新しい時代に向けたエネルギーを蓄え、その力を強く放ってきたのです。
新型コロナウイルスの感染拡大の波が押し寄せては引き、また押し寄せる状況が続いています。しかし、輸入されるワクチンの量が多くなるにつれて、接種と予防の二刀流で収束に向かい、来年こそは例大祭も行われると思います。今月は、府中駅周辺のにぎわいの再スタートとともに、新しい時代を迎えることになります。
市民の皆さんには、引き続きご不便をおかけいたしますが、マスクの着用やこまめな手洗いなど、一人ひとりができる感染予防に取り組んでいただきますよう、ご理解とご協力をお願いします。