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Beautiful Japan 吉田初三郎の世界


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  • Beautiful Japan  吉田初三郎の世界

開催概要

開催概要
展覧会名

Beautiful Japan 吉田初三郎の世界

会期

2024年5月18日(土曜日)~7月7日(日曜日)

休館日

月曜日

開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場 府中市美術館2階企画展示室
観覧料

一般 800円(640円)
高校・大学生 400円(320円)
小・中学生 200円(160円)
注記:「Beautiful Japan吉田初三郎の世界」展観覧料金でコレクション展もご覧いただけます。
注記:(  )内は20名以上の団体料金。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」提示で無料。
注記:未就学児は無料。
注記:障害者手帳(ミライロID可)等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
注記:その他各種割引・優待についてはこちらをご覧ください。
注記:最新の開館状況については、当館ウェブサイト、またはハローダイヤル等にてご確認ください。

主催 府中市美術館
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)

大正から昭和にかけて、空高く飛ぶ鳥や飛行機から見下ろした視点による鳥瞰図のスタイルで数多くの名所案内を描いた吉田初三郎。

初三郎による鳥瞰図は、実際の地形を正確に表現するものではなく、変幻自在の工夫が施された画面となっています。例えば見えないはずのランドマークが描かれていたり、中心となる建物が極端に大きく描かれていたりするのです。かと思えば、線路には当時走っていた車両が描かれ、桜の名所には桜の木が、温泉には湯煙が立ち上る様が丁寧に描き込まれています。大胆なクローズアップやデフォルメが施された構図と、細部まで手を抜かない描写は目を楽しませつつも非常にわかりやすく、絵の中を旅するかのような気分を味わうことができます。

初三郎が描いたのは、現実の景観を重ね合わせた上で生み出される、現実には存在しない風景でした。それは見る側が見たいと望み、作る側が見せたいと願う、理想化された風景、Beautiful Japanの姿だったのです。本展では10点以上の 大型肉筆鳥瞰図をはじめ、ポスターや絵葉書、さらには絵画作品などを通じて吉田初三郎の世界の魅力に迫ります。

展覧会について

(1) 初三郎の時代

吉田初三郎は京都に生まれ、関西美術院で洋画家・鹿子木孟郎に学びました。鉄道沿線の名所案内などで商業美術家としての名声を獲得します。観光旅行が盛んになる時代の後押しを受けて活躍の幅を広げていきました。関東大震災や戦争といった時代の動きともリンクしている初三郎の活動を、ポスターなどのグラフィックや絵画作品などから多面的に辿ります。

[左]ポスター《Beautiful Japan(駕籠に乗れる美人)》 昭和5(1930)年 江戸東京博物館蔵  [中] 油彩画《地獄谷の渓流》昭和5(1930)年頃 長野電鉄株式会社蔵 [右]ポスター《霧島・林田温泉》昭和10(1935)年 堺市博物館蔵

吉田初三郎作品
屏風《犬山之春 蘇川之秋》昭和6–7(1931–32)年 犬山城白帝文庫蔵

(2) 魅力に迫る

「万人が見て楽みながら解り得べきもの」、初三郎自身がこう語っている通り「初三郎式」と呼ばれる鳥瞰図はどれも抜群のわかりやすさを誇ります。まっすぐに伸びる鉄道、拡大して描かれた中心モチーフ、広い範囲を湾曲させて収めた画面などの特徴的な描き方はいずれもわかりやすさにつながっています。肉筆作品を中心に、一枚の鳥瞰図を描くために施された様々な工夫から、その魅力に迫ります。

吉田初三郎作品
印刷折本《京王電車沿線名所図絵》昭和5(1930)年 個人蔵

吉田初三郎作品
肉筆画《筑波山神社を中心とせる名所図絵》昭和戦前期 堺市博物館蔵

(3) 制作に迫る

鉛筆での書き込みのある肉筆画や 制作途中の校正刷りなど、大画面の肉筆画から手元で眺められる パンフレットである印刷折本への過程がわかる作品から制作の実態に迫ります。
また、初三郎が活躍した時代は印刷技術が進展していった時代でもありました。印刷技術と並んで発展していった鳥瞰図の変化も併せてご紹介します。

吉田初三郎作品
肉筆画《神奈川県鳥瞰図》昭和7(1932)年 神奈川県立歴史博物館蔵

吉田初三郎作品
印刷折本《神奈川県観光図絵》昭和9(1934)年 神奈川県立歴史博物館蔵

関連企画

展覧会講座「吉田初三郎の世界」

日時:6月9日(日曜日)午後2時 から / 開場は午後1時30分を予定
場所:1階市民ギャラリー(先着100名)
注記:会場が変更になりました。ご注意ください。
講師:大澤真理子(当館学芸員)

親子鑑賞会「親子で楽しむ初三郎の世界」

日時:5月26日(日曜日)、6月29日(土曜日)いずれも午後2時から(30分程度)
場所:2階企画展示室(展覧会観覧料が必要)、予約不要
対象:小学生のお子さんとその保護者

ワークショップ「館長と府中市美術館の鳥瞰図を描こう」事前申込制:締切6月3日(月曜日)[申込期間終了しました]

日時:6月22日(土曜日)午後2時から
場所:1階創作室(定員12名)注記:事前申込制(詳細はこちらの当館ウェブサイトをごらんください)
講師:藪野健(当館館長、画家)
対象:中学生以上

展覧会図録

美術館1階ミュージアムショップにて販売中
価格:2860 円(税込)
仕様:B5変形、ソフトカバー
頁数:208ページ
発行:ライブアートブックス(大伸社グループ)

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目次

臥遊の鳥瞰図

大澤真理子[府中市美術館学芸員]

1 章─初三郎の時代

鉄道旅行案内

コラム│ 1 │初三郎と弟子

国際観光の時代

初三郎の絵画

コラム│ 2 │初三郎と犬山

初三郎の絵葉書

コラム│ 3 │初三郎と種差

2章─魅力に迫る

立ち上げられた遠景

まっすぐに連ねられた景色

コラム│ 4 │初三郎と富士

拡大された中心

歪められた周縁

3章─制作に迫る

印刷技術の進展

取材から印刷物へ

作品の流通

コラム│ 5 │初三郎と観光社

資料

年譜

主要参考文献

鑑賞教室などのお知らせ

下記日程に、小学生などの団体鑑賞が予定されています。
なにとぞご理解、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

<時間帯> 午前:10時から12時頃  / 午後:1時から3時頃
<日程>
6月21日(金曜日)午前
7月3日(水曜日)午前
7月4日(木曜日)午後

展覧会チラシ

出品作品リスト

アクセス

  • 京王線東府中駅北口から
    徒歩 17分
    ちゅうバス府中駅行き「府中市美術館」下車すぐ(8:05から30分間隔で運行、運賃100円)
  • 京王線府中駅から
    ちゅうバス多磨町行き「府中市美術館」下車すぐ(8:00から30分間隔で運行、運賃100円)
    京王バス武蔵小金井駅南口行き(一本木経由)「天神町二丁目」下車すぐ
    京王バス武蔵小金井駅南口行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
    京王バス国分寺駅南口行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
  • JR中央線武蔵小金井駅南口から
    京王バス府中駅行き(一本木経由)「一本木」下車すぐ
    京王バス府中駅行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
  • JR中央線国分寺駅南口から
    京王バス府中駅行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
  • お車の場合は、美術館近くの府中市臨時駐車場(無料、54台収容)をご利用ください。
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