このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動

諏訪敦「眼窩裏の火事」


サイトメニューここまで
本文ここから
  • 諏訪敦展

開催概要

開催概要
展覧会名

諏訪敦「眼窩裏の火事」

会期

2022年12月17日(土曜日)~2023年2月26日(日曜日)

休館日

月曜日(1月9日は開館)、12月29日(木曜日)~2023年1月3日(火曜日)、1月10日(火曜日)

開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場 府中市美術館2階 企画展示室
観覧料

一般 700円(560円)
高校・大学生 350円(280円)
小・中学生 150円(120円)
注記:お支払いは現金のみとなります。
注記:(  )内は20名以上の団体料金。
注記:未就学児および障害者手帳等をお持ちの方は無料。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」提示で無料。
注記:「諏訪敦『眼窩裏の火事』」展観覧料金で常設展もご覧いただけます。
注記:最新の開館状況については、当館ウェブサイト、またはハローダイヤル等にてご確認ください。

主催

府中市美術館

特別協力 成山画廊
協力 NPO法人ダンスアーカイヴ構想、東屋
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)

展覧会について

諏訪敦 作品画像
《依代》2016-17年 紙、パネルにミクストメディア 86.1×195.8cm 個人蔵

緻密で再現性の高い画風で知られる諏訪敦は、しばしば写実絵画のトップランナーと目されてきました。
しかしその作品を紐解いていくと彼は、「実在する対象を、目に映るとおりに写す」という膠着した写実のジャンル性から脱却し、認識の質を問い直す意欲的な取り組みをしていることが解ります。
諏訪は、亡き人の肖像や過去の歴史的な出来事など、不在の対象を描いた経験値が高い画家です。丹念な調査の実践と過剰ともいえる取材量が特徴で、画家としては珍しい制作スタイルといえるでしょう。彼は眼では捉えきれない題材に肉薄し、新たな視覚像として提示しています。
今回の展覧会では、終戦直後の満州で病死した祖母をテーマにしたプロジェクト《棄民》、コロナ禍のなかで取り組んだ静物画の探究、そして絵画制作を通した像主との関係の永続性を示す作品群を紹介します。
それらの作品からは、「視ること、そして現すこと」を問い続け、絵画制作における認識の意味を拡張しようとする画家の姿が立ち上がってきます。

展示構成

第1章 棄民

死を悟った父が残した手記を手がかりに、幾人もの協力者を得ながら現地取材にのぞみ、諏訪はかつて明かされてこなかった家族の歴史を知り、絵画化していきます。
敗戦直後、旧満州の日本人難民収容所で母と弟を失った、少年時代の父が見たものとは。
 

諏訪敦 作品画像
《father》1996年 パネルに油彩、テンペラ 122.6×200.0cm 佐藤美術館寄託

諏訪敦 作品画像
《HARBIN 1945 WINTER》 2015-16年 キャンバス、パネルに油彩 145.5×227.3cm 広島市現代美術館蔵

第2章 静物画について

コロナ禍のさなか諏訪は、猿山修と森岡督行の3人で「藝術探検隊(仮)」というユニットを結成し、『芸術新潮』(2020年6月~8月号)誌上で静物画をテーマにした集中連載に取り組みました。静物画にまつわる歴史を遡行し制作された作品の数々。そこには、写実絵画の歴史を俯瞰した考察が込められています。

第3章 わたしたちはふたたびであう

人間を描くとは如何なることか?絵画にできることは何か?
途切れることのない肖像画の依頼、着手を待つ制作途中の作品たち。ときには像主を死によって失うなど、忘れがたい人たちとの協働を繰り返してきた諏訪がたどり着いたのは「描き続ける限り、その人が立ち去ることはない」という確信にも似た感覚でした。

1999年から描き続けていた舞踏家・大野一雄は2010年に亡くなってしまいます。しかし、諏訪はさらに、気鋭のパフォーマー・川口隆夫の協力を得て亡き舞踏家の召喚を試み、異なる時間軸を生きた対象を写し描くことの意味を再検討します。

諏訪敦作品画像
《Mimesis》2022年 キャンバス、パネルに油彩 259.0×162.0cm 作家蔵

展覧会タイトル「眼窩裏の火事」について

ときに視野の中心が溶解する現象や、辺縁で脈打つ強烈な光に悩まされることが諏訪にはある。それは閃輝暗点という脳の血流に関係する症状で、一般的には光輪やギザギザした光り輝く歯車のようなものが視野にあらわれるという。したがってここに描かれているガラス器を歪め覆う靄のような光は現実には存在しない。しかしそれは画家が体験したビジョンに他ならない。

諏訪敦(すわあつし)画家

1967年北海道生まれ。
1994年に文化庁派遣芸術家在外研修員としてスペイン・マドリードに滞在。帰国後、舞踏家の大野一雄・慶人親子を描いたシリーズ作品を制作。制作にあたり、緻密なリサーチを行った上で対象を描くスタイルで、祖父母一家の満州引き揚げの足跡を辿った《棄民》シリーズなどを展開している。成山画廊、Kwai Fung Hin Art Gallery(香港)など、内外で発表を続けている。
2011年NHK『日曜美術館 記憶に辿り着く絵画〜亡き人を描く画家〜』で単独特集、2016年NHKETV特集『忘れられた人々の肖像〜画家・諏訪敦“満州難民”を描く〜』が放送された。2018年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科教授に就任。画集に『どうせなにもみえない』『Blue』など。

(2020年11月16日大野一雄舞踏研究所にて川口隆夫を描く諏訪敦 撮影:野村佐紀子)

関連事業

山田五郎×諏訪敦 クロストーク [事前申込制]  

日時:2023年1月7日(土曜日) 午後3時~
定員:100名
料金:無料

川口隆夫 ライブパフォーマンス「大野一雄について」[事前チケット購入:限定100名] 

日時:2023年1月28日(土曜日)午後6時~(午後8時終演予定)
定員:100名
料金:3000円(観覧料含む)

「藝術探検隊喫茶室」トークイベント [事前申込制] 

諏訪敦×猿山修×森岡督行×伊熊泰子(探検相談役)
日時:2023年2月18日(土曜日) 午後3時~
定員:15名
料金:1500円

同時開催[Sphinx](成山画廊)

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。成山画廊(外部サイト)
2023年1月13日(金曜日)~2月18日(土曜日)
◆休廊日:水曜日・日曜日・祝日
◆開廊時間:午後1時~午後7時
東京都千代田区九段南2丁目2-8 松岡九段ビル205
地下鉄「九段下駅」下車、徒歩5分

当館同時開催

常設展第3期

展覧会チラシ

展覧会ポスター

アクセス

  • 京王線東府中駅北口から
    徒歩 17分
    ちゅうバス府中駅行き「府中市美術館」下車すぐ(8:05から30分間隔で運行、運賃100円)
  • 京王線府中駅から
    ちゅうバス多磨町行き「府中市美術館」下車すぐ(8:00から30分間隔で運行、運賃100円)
    京王バス武蔵小金井駅南口行き(一本木経由)「天神町二丁目」下車すぐ
    京王バス武蔵小金井駅南口行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
    京王バス国分寺駅南口行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
  • JR中央線武蔵小金井駅南口から
    京王バス府中駅行き(一本木経由)「一本木」下車すぐ
    京王バス府中駅行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
  • JR国分寺駅南口から
    京王バス府中駅行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
  • お車の場合は、美術館近くの府中市臨時駐車場(無料、54台収容)をご利用ください。
本文ここまで