コレクション展
府中市美術館のコレクション展
府中市美術館は2000年10月、「生活と美術=美と結びついた暮らしを見直す美術館」をテーマに開館し、江戸時代から現代までの美術作品の収集や展示を行ってきました。「府中市及び多摩地域にゆかりのある優れた作家の作品」、「国内外の主に近代以降の優れた美術作品」、「将来性ある若手作家の作品」等の収集方針に沿って集められた作品は、これまでに2700点を超えています。近代洋画を主軸として、版画や写真、立体作品や映像といった幅広い造形表現へと広がるコレクションです。
当館ではこれまで「常設展」としてこれらのコレクションのご紹介を行ってきましたが、2024年3月より「コレクション展」として、ますますの充実を図っています。時代や地域の異なる作品をゆるやかに結びつけたり、そのときどきの企画展と関連する小特集を行ったりと、会期ごとに様々な趣向を凝らしていきます。また、開館前にご遺族から寄贈を頂いた、牛島憲之作品も紹介します。いろいろな切り口から、多彩な魅力に満ちた府中市美術館コレクションをお楽しみください。
令和7年度第2期 2025年7月26日から9月7日
府中・多摩の美術
府中市美術館の位置する府中・多摩地域では、多くの美術家たちが暮らし、制作を行なってきました。この地で生まれたさまざまな作品の中から、今回は幻想的な世界を描いた作品と、この土地の暮らしの様子を描いた作品とをご紹介します。
どの作品にも「幻想」や「くらし」という言葉では括りきれない、画家たちの創造から生み出された豊かな世界が広がっています。
植竹邦良《構築記》
奈良達雄《テレホン》
石井義雄《予感》
正宗得三郎《欅並木マーケット》
児島善三郎《松》
牛島憲之・夏
やわらかな色と形で日本の風景を描き続けた画家・牛島憲之。このコーナーでは、牛島による夏の風景をご紹介します。
うだるような暑さの中、風景すら溶け出しているかのような《残夏》からは、炎天下に響く蝉の鳴き声も聞こえてきそうです。白いシャツ姿の人物が描き添えられた《馬》や《白南風》からは、照りつける夏の日差しが感じられるようです。
牛島憲之《残夏》
額縁を通してみる美術
作品を見るとき、額縁を意識していますか?額縁は、作品を守るだけでなく、作品の一部として、見る人の感じ方を導いてくれる大切な存在です。額縁を手で隠してみたり、別のデザインの額縁を想像してみたりしたら、作品の見え方はどう変わるでしょうか?普段は意識されないけれど、作品を引き立てたり、印象を変えたり……縁の外の力持ち「額縁」に注目して、鑑賞に挑戦してみましょう。
佐久間文吾 《長房村風景》
色彩けんきゅうしつ
赤を見るとドキドキ、青を見るとスーッと落ち着く。色には、私たちの気持ちに働きかけるふしぎな力があります。
同じ色でも、まわりの色や光の加減で見え方が変わりますし、また、ある色を見て「うれしい」「さびしい」と感じるのは、見る人の気分や経験によっても変わります。
あなたの「今の気分」で見た作品は、どう感じられますか?あるいは、作品に込められた作者の思いは、どのようなものなのでしょうか。自分のこころの動きを分析したり、作者の意図を予想したり。「いろいろ」なことを考えながら、作品を 見て、感じて、遊んでみてください。
ジョーゼフ・アルバース《形成・連接》より2点
加山四郎《静物(薄)》
野見山暁治《糸島の木》
難波田龍起《青い風景》
ロビー展示
神谷徹《morrow》
三沢厚彦《animal 2018-01》
開催概要
会期
2025年7月26日(土曜日)から9月7日(日曜日)まで
休館日
月曜日(8月11日は開館)、8月12日(火曜日)
開館時間
午前10時から午後5時(入場は午後4時30分まで)
コレクション展(常設展)観覧料
一般200円(150円)、高校・大学生100円(80円)、小・中学生50円(30円)
注記:コレクション展のみ観覧の場合の料金です。企画展の観覧券をお持ちの方はコレクション展もご覧いただけます。
注記:( )内は20名以上の団体料金。
注記:未就学児は無料。
注記:障害者手帳(ミライロID可)等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。
注記:府中市在住の70歳以上の方は無料。
注記:その他各種割引・優待については こちらをご覧ください。
展示中の作品の一覧は、コレクションデータベース(外部サイト)でもご覧いただけます。
令和7年度の予定
2025年5月25日(日曜日)から7月13日(日曜日)まで
「明治の彩り」ほか
2025年7月26日(土曜日)から9月7日(日曜日)まで
「府中・多摩の美術」ほか
2025年9月20日(土曜日)から12月7日(日曜日)まで
「25年目の名品選」ほか
2025年12月20日(土曜日)から2026年3月1日(日曜日)まで
「人を描く」ほか
2026年3月14日(土曜日)から2026年5月10日(日曜日)まで
「風景に遊ぶ」ほか
