2025年8月1日市長コラム147「戦争は嫌だよ」
最終更新日:2025年8月1日
戦争は嫌だよ
10年前、太平洋戦争時に日本海軍が誇る技術と膨大な国家予算を投じて建造した戦艦「武蔵」の乗組員だった澤井初太郎さん(当時92歳)と私との対談をこのコラムに掲載しました。不沈艦と称された「武蔵」が、昭和19年10月にフィリピンの海でアメリカ軍の戦闘機に次々攻撃され、数時間であえなく沈没したこと、海面に浮く木材につかまって助かったこと、終戦を知らずジャングルを転々とした様子等を書きました。
一番記憶に残っているのは、92歳にしてあまりにも記憶が鮮明だったことと、息子さんにさえ戦争の記憶をあまり多く語っていなかったことです。「戦争は嫌だよ」と話された表情に、二度と繰り返してはいけない戦争の悲惨さと、家族への深い愛情を感じました。今は天国にいる初太郎さん。対談は一度だけの貴重な機会でした。「平和が良いよ」と言われた言葉の重みを忘れたことはありません。
太平洋戦争終結から80年の節目の月を迎えました。初太郎さんのように戦地での直接体験を語れる人はごく僅かです。語り継ぐ難しさは年毎に増していると思います。しかし、先人が残した言葉を次の世代につなげるのが私たちの使命であり、世界各地で起きている戦争が大きな過ちだと語り合うことも重要です。本年度の市政運営の柱の一つは「平和を紡ぐ」です。不ぞろいの糸を
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