このページの先頭です


ページ番号:572242312

姉妹都市長野県佐久穂町だより「奥村土牛記念美術館」(平成25年7月11日号広報掲載)

最終更新日:2017年3月15日

 日本一美しいといわれるシラカバ林が広がる八ヶ岳中信高原国定(こうげんこくてい)公園では、春から初夏にかけてはレンゲツツジやトウゴクミツバツツジなどの花々が、秋にはナナカマドやダケカンバなどの紅葉が高原を彩ります。その四季折々の変化が織りなす高原の麓の町中では、現代日本画壇の最高峰にいた奥村土牛(とぎゅう)画伯の芸術を堪能することができます。
 JR小海線八千穂駅のすぐ前に位置し、背景に八千穂高原が見える奥村土牛(とぎゅう)記念美術館は、画伯が昭和22年から4年間、かつては黒沢合名(ごうめい)会社の迎賓館であった当美術館北側の離れに家族と疎開して画筆をとった縁から、平成2年5月20日に開館しました。奥村土牛(とぎゅう)の作品は、薄い色使い、自然のままの透明感がある作風が特徴であり、当美術館では画伯から寄贈された所蔵品約200点の中から、素描・下図46点を展示しています。これほど多くの素描を常時展示している美術館は珍しく、派手さはないものの、ゆっくりと素描を楽しむことができます。 旧八千穂村(現佐久穂町)で過ごし
た4年間、画伯は身近な風景や草花、動物などのスケッチをしていました。館内の日本庭園では、画伯が作品に取り上げた四季折々の草花を目にすることができ、4月には花モモ、桜、芝桜、モクレン、5月半ばからは藤や牡丹、6月半ばにはシャクヤクツツジが見頃となり、秋にはモミジもお楽しみいただけます。
 また、大正末期から昭和2年にかけて建設された歴史ある木造建築物も見所の(ひと)つで、柱や天井、ガラスなど、そのほとんどが当時の姿のまま残されています。館内には、画伯のアトリエも再現しています。

 佐久穂町の豊かな自然の中で、素朴な奥村土牛(とぎゅう)芸術の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

【奥村土牛(とぎゅう)略歴】
明治22年東京都京橋生まれ。日本美術院名誉理事長・文化勲章受賞・東京都名誉都民・八千穂村名誉村民・従三位。平成2年9月没。101歳まで画筆を執り続け生涯現役であった、現代日本画壇を代表する日本画家。

お問合せ

このページは市民協働推進部 多様性社会推進課が担当しています。

本文ここまで