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関根伸夫《位相-大地1》―府中市美術館コレクションから(ろう通訳付)

最終更新日:2022年5月28日

「アートスタジオ☆WEB」は、家庭や学校など美術館外でも楽しめる、オンラインによるワークショップ・プログラムです。
このページのほか、動画、ダウンロード資料を参考に、ぜひ自分でも試してみましょう。

講師 武居 利史(たけい としふみ)

 府中市美術館には、日本の近代以降の絵画を中心とした美術作品のコレクションがあります。現代の美術では、絵画や彫刻のような伝統的な形式にとどまらない、新しい発想や表現の形式にもとづいた作品も数多く収蔵しています。これらの作品を鑑賞することで、美術の世界の豊かな広がりを体験していただけるはずです。
 このプログラムでは、現代美術の作品を1点取りあげ、すみずみまでじっくり見て、味わうことをしてみます。作品を一目見て、一瞬で自分が好きか嫌いかを判断するのではなく、まずは時間をかけて作品を読み解いていくことによって、作品の面白さを発見していくことも、美術鑑賞ではとても大切なことです。今回は、とくにろう者の方といっしょに、手話を交えて鑑賞します。
 「何が描かれているのだろう」「どうしてそのような表現になっているのだろう」と考えながら見ることで、最初見たときには気づかなかったことに気づいていただけるはずです。問いを持ちながら見ることで、作品への見方も少し変わるのではないでしょうか。一見わかりにくい作品でも、じっくり見ることで作品の魅力に気づいていただきたいと思います。

関根伸夫《位相-大地1》―府中市美術館コレクションから(ろう通訳付)

対象

中学生以上(ろう者の方など)

所要時間

10分以上

内容

府中市美術館コレクションから、関根伸夫《位相-大地1》をとりあげ、ろう者とともに手話を交えて、じっくり鑑賞する。

    鑑賞 関根伸夫《位相-大地1》

    府中市美術館へようこそ

     ここは常設展示室です。近世から現代にいたる日本の絵画を中心に展示されています。
     中でも今回は、現代美術を理解する上で重要な、関根伸夫の作品についてご紹介したいと思います。

    画像 関根伸夫《位相-大地1》

     この関根伸夫《位相-大地1》は、1986年に制作されたシルクスクリーンによる大きな一つの版画作品です。
     右側には、1968年に第1回神戸須磨離宮公園現代彫刻展で発表された作品《位相-大地》の写真、左側には、その制作の様子を写した写真や作品のアイディアを記したドローイングが描かれています。
     近づいてよく見てみましょう。
     動画やダウンロード資料を参考にしてご鑑賞ください。

    制作に寄せて

    ろう通訳 小野寺 敏雄(おのでら としお)

     これまで私にとっての美術鑑賞とは、目の前の作品を表面的に見て、その良し悪しを判断するにとどまるものでした。技法や色彩などの視点のみで作品を眺め、その作品の背景にある深い意味、作者の意図や思い描く情景があることには考えが及んでいなかったのです。同じ様に感じているろう者の方も少なくないと思います。
     今回、ろう通訳を通してこの作品の素晴らしさをお伝えする機会をいただき、美術館からいただいた解説資料をもとに、手話通訳者らと作者の思考や視点を解釈するために頭を悩ませながら話し合いを重ねました。
     そして、よりろう者に伝わりやすい手話表現にするため試行錯誤するうちに、今回の作品に対する自分自身の理解もさらに深くなり、視野が広がったことをはっきりと感じたのです。
     ぜひ皆様にもこの動画をご覧になったうえで美術館に来ていただき、実際に作品の前に立ち、同じ様な体験をしていただきたい、それが私の願いです。
     最後に、ろう通訳導入についてご理解とご協力をいただきました府中市美術館の皆様、関係者の皆様に感謝申し上げます。

    手話マップ 木下 知威(きのした ともたけ)

     手話マップは、ろう者や難聴者など耳の聞こえない方、聞こえづらい方と美術館をつなぐための活動をしています。
     これまで各地の美術館では、取り組みを広く伝えていくために、手話による解説をする試みがありました。そのなかでも今回の取り組みは、ろう者が展示室で作品の実物をみながら、手話で解説をするというたいへんユニークなものです。また、ろう者が美術館の学芸員といっしょに活動している点は、ろう者と周りの人たちがお互いに理解を深める重要な機会となっています。これをきっかけに、多様な価値観が出会うことのできる美術館の役割がより広がっていくことを期待しています。
     この機会にぜひ府中市美術館を訪れていただき、展示をおおいに楽しんでください。また、手話マップのウェブサイトでも各地の美術館における取り組みを紹介しています。ご覧いただいて、いろんな美術館に遊びに行ってみませんか。

    企画助手 竹 美咲(たけ みさき)

     本企画は、「手話の動画をつくってみたい」という提案から出発しました。この提案の背景には、私の研究分野が特別支援教育とアートであること、ろう学校での美術の講師経験や、美術館好きのろうの友人がいることがあります。
     はじめは作品を鑑賞する配信プログラムに手話通訳を付けるというアイディアから、企画を進めるうちに「ろう通訳」に出会いました。想定していたよりも多くの方々が本企画に携わってくださいました。支えていただいた皆さんのご協力のもと、本動画の完成へと辿り着くことができました。
     本動画が日本手話を母語とする方々、さらに広く、手話と美術に関心のある方々へ届き、美術の楽しみへとつながれば幸いです。
     美術がこれからも言語の壁を越えた人と人との交差地点であること、私たちの対話を支える言葉となることを願って。

    問合せ先

    展覧会ごとに展示作品は入れ替わります。
    関根伸夫《位相-大地1》の展示時期については、美術館へお問合せください。
    府中市美術館 教育普及担当
    〒183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地
    電話:042-336-3371 ファックス:042-336-4856
    e-mail: bijyutu02@city.fuchu.tokyo.jp

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    お問合せ

    このページは文化スポーツ部 美術館が担当しています。

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