松井 茂
最終更新日:2008年1月28日
松井 茂(まつい しげる) 詩
詩は、「字義通りの言葉による意味でなく、言葉によって構成される形式を読むものだ」と考える、松井 茂。詩とは、短歌や俳句等をみれば分かるように、「言葉をはめることによって意味を生成するシステムそのものであり、極論すればフォーマットこそが詩なのだ」と語ります。「一」「二」「三」の三種の文字で構成される「純粋詩」、天気予報のデータで構成される「量子詩」、前半と後半が対称関係にある数列を「□」と「■」に置きかえた回文詩「同時並列回路」を制作し、これまでの芸術思潮の転換点に、少なからず詩人が関わりをもってきたことにも着眼する、松井。美術や音楽の境界線を詩によってやすやすと超えて活動する彼の振る舞いは、「現代美術」の新たなステージの扉を叩いていると言えるでしょう。
展示
詩集「Simultaneous Parallel Circuits」によるインスタレーションのほか、テキストに基づく作品を展示します。
略歴
1975年
東京都生まれ(31歳)、東京都在住
2000年
中ザワヒデキらと「方法」の活動を開始(2004年終了)
2001年
「純粋詩」を制作(継続中)。
2002年
「量子詩」を制作(継続中)。
2003年
「融点・詩と彫刻による」(関連イベントの企画、構成。全3回)うらわ美術館、埼玉
「宥密法」展(展示、会期中パフォーマンス)豊田市美術館、愛知
個展「5日毎当日発表」appel、東京
2004年
東京混声合唱団委嘱作品として作曲家、鶴見幸代と合唱曲<縞縞>を制作。NHKで放送。全国で再演を重ねる。
個展「詩の原型展」ペッパーズ・ギャラリー、東京
2006年
詩集「Simultaneous Parallel Circuits」発表
「エフェメラル──遍く、ひとつの時」(アーティンストインレジデンスのプログラムに参加。インスタレーションと会期中にパフォーマンスを行った)国際芸術センター青森、青森
国際芸術センター青森での展示風景 2006年
(c)Matsui Shigeru
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