豊嶋 康子
最終更新日:2013年9月7日
豊嶋 康子(とよしま やすこ) コンセプチュアリズム
芸術との接点が見い出しにくいと思われる、生命保険や株式投資、臓器提供などの「社会システム」から、人間の行為や知覚まで、幅広い題材を取りあげる、豊嶋 康子。その作品は、日常を支配している「きまりごと」への懐疑をユーモラスに表現してきました。「創造」とは「復元」であり「捏造」であると称する作品「復元」では、偶然拾った茶碗の「かけら」や煎餅の「破片」から、こうであったかもしれない元の形を形成。「ミニ投資」では、実際に証券を購入し個人の所有物として永久に凍結してしまう。豊嶋の作品は、私たちが無意識のうちにとらわれている仕組みや価値観、思考のあり方を問い、気づかせてくれます。
展示
上記の「復元」「ミニ投資」、生命保険が素材の「生涯設計」。臓器提供意思表示カードが素材の「あらかじめ定める」、色の認識性などを問う「色調補正」のほか、「幅広輪郭の色相環」「耐久試験」を展示。作品は個々に成立していますが、今回は7作でひとつの脈絡を示すように展示します。
略歴
1967年
埼玉県生まれ(39歳)、埼玉県在住
1990年
個展 田村画廊、東京Art Today ’90 複製技術時代の芸術復興」高輪美術館(セゾン現代美術館)、長野
1993年
東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了
1996年
個展「実験展・3」M画廊、栃木
1997年
「クリテリオム25 ミニ投資」水戸芸術館現代美術センター、茨城
1998年
Origination(Artist in Residence Program), The Gallery, Gueensey, Channel Islands, GB
1999年
個展「MATTER’S」Gallery360°、東京
2002年
「傾く小屋ー美術家たちの証言 since 9.11」東京都現代美術館、東京
2003年
「She_story_loop(An Seebach とコラボレーション)、京都ドイツ文化センター、京都
2004年
個展「作品解説」CAS、大阪
<復元>陶器片、紙粘土 2003年 (c)Toyoshima Yasuko
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