大竹 敦人
最終更新日:2008年1月28日
大竹 敦人(おおたけ あつひと) 写真・インスタレーション
人間の眼球を思わせるガラス製の球体ピンホールカメラを開発した大竹 敦人。その原理は、壁の小穴から暗い部屋に差し込んだ光が外の風景を天地左右逆さに映し出すという、写真機のもととなったカメラ・オブスクーラ現象に基づきます。大竹は、球体ガラスの内壁に写真乳化剤を塗布。針穴を通して投影された外界の風景がそのままガラス球の内壁に定着する様は、網膜に捉えられた世界が眼球ごと凍結する様子を連想させます。網膜に結ばれた像が体感とともに記憶されるように、球体に定着された世界は、外界を体感した人の記憶とともに留まることでしょう。
展示
秩父山地に源を発し、東京都を流れる多摩川の水辺をオリジナルの球体ピンホールカメラで撮影した球体写真によるインスタレーションを展示。約20個の球体を覗き込むと、それぞれに封じ込まれた水辺の世界を見る事ができます。また、カメラ・オブスクーラの原理をしつらえた光と闇のインスタレーションを設置します。
略歴
1970年
東京都生まれ(36歳)、東京都在住
1997年
東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了
「桐生再演4」旧森山芳平織物工場、桐生有隣館、群馬
1998年
個展「Dialogue ♯」Galerie SOL、東京
1999年
個展「mirage」モリスギャラリー、東京
2000年
「桐生再演6」旧森山芳平織物工場、群馬
2001年
「乳化景」東京国際フォーラム、東京
2004年
個展「水面/拾集」表参道画廊、東京
2005年
「Voice of Site」Visual Arts Gallery、New York
2006年
個展「光闇の器」ギャラリー同潤会、東京
<水面/拾集>銀山湖#1から22
2004年直径120ミリメートルの硝子球に写真乳剤、映像(DVD)、地図、その他
(c)Otake Atsuhito
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