2021年12月21日号市長コラム106「光」

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が解除されたのは9月末。師走を迎えて一年を振り返ると、ほぼ四分の三の月日が宣言下にあったといっても過言ではなく、大変厳しい年だったと思います。外出を控え、生活や働き方、学び方を工夫した日々が続き、経済的に厳しい状況に陥った方が多いとも捉えています。

しかし、光が差してきたような気もします。シェイクスピア作の戯曲「マクベス」の台詞にある「明(あ)けない夜(よる)はない」という名言のように、新規陽性者が激減して暗いトンネルの出口が少し見えた感じです。本市をはじめ各自治体では3回目のワクチン接種準備を進めていますし、国は経口薬(けいこうやく)の実用も視野に入れていますので、第六波の懸念はありますが、より安心な段階に進みそうです。

2021年の出来事で忘れてならないことはオリンピックとパラリンピックが東京で開催されたことです。ここを目標に努力を積み重ねてきたアスリートたちの笑顔や涙は私たちに感動と夢と希望を与えてくれました。また、本市内を走り抜けた自転車競技ロードレースが私たちの街に光をあて、世界にその魅力を発信できたと思っています。誰も経験したことのない厳しい状況はまだまだ続きますが、新しい時代を拓く「光」がようやく見えてきた一年でした。本当にお世話になりました。よいお年をお迎えください。