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2024年12月1日市長コラム139「包丁塚」

最終更新日:2024年12月1日

包丁塚


 大國魂神社境内の最も市役所に近い場所に「包丁塚」があります。令和元年12月に東京都府中食品衛生協会が建立したもので、古代から栄えたこの地で使命を果たした包丁に感恩の意を表するとともに、命を頂いた鳥獣魚菜を慰霊するのが目的だと刻されています。包丁は料理人の魂と言われますし、他の職人に使わせることも、他の方の包丁を使うこともないと聞いています。大事な道具を使い切った時の職人さんの気持ちを考えると、胸が熱くもなります。

 また包丁塚を前にすると、丹精込めて米や野菜類を育てる農家の方の気持ちや、はるか遠洋に出かけて漁をする方、鳥牛豚等の食肉を生産する方の懸命な努力に感謝する気持ちも覚えます。私たちの体は食べた物でできています。成長する力、健康を維持する力、病気を治す力は正しい食から得ているのです。体の一部になる食材と、それらを愛情込めて提供することの尊さを強く感じます。

 師走に入ると日ごとににぎわいが増してきます。しかし、ここで忘れてはならないことは、お世話になった方々へはもちろん、日々何気なく使っている清掃道具や調理道具にも感謝の気持ちを持つことでしょう。それが自分を磨き、より良い年を迎えることにつながるかと思います。包丁塚は何も語らずにたたずんでいますが、とても大事なことを教えてくれているような気がします。

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