コレクション展

府中市美術館のコレクション展
府中市美術館は2000年10月、「生活と美術=美と結びついた暮らしを見直す美術館」をテーマに開館し、江戸時代から現代までの美術作品の収集や展示を行ってきました。「府中市及び多摩地域にゆかりのある優れた作家の作品」、「国内外の主に近代以降の優れた美術作品」、「将来性ある若手作家の作品」等の収集方針に沿って集められた作品は、これまでに2700点を超えています。近代洋画を主軸として、版画や写真、立体作品や映像といった幅広い造形表現へと広がるコレクションです。
当館ではこれまで「常設展」としてこれらのコレクションのご紹介を行ってきましたが、2024年3月より「コレクション展」として、ますますの充実を図っています。時代や地域の異なる作品をゆるやかに結びつけたり、そのときどきの企画展と関連する小特集を行ったりと、会期ごとに様々な趣向を凝らしていきます。また、開館前にご遺族から寄贈を頂いた、牛島憲之作品も紹介します。いろいろな切り口から、多彩な魅力に満ちた府中市美術館コレクションをお楽しみください。
令和8年度第3期 2026年9月19日から11月29日
しぜんのかたち

川村悦子《黄いろい花》
空に浮かぶ雲、山の稜線、多くの種類の木々や草花……私たちの暮らしを取り巻く自然は、どれも一つとして同じではない、ユニークな形をしています私たちは自然そのものの美しさを楽しむだけでなく、一瞬ごとに変化するその様子を見つめ、文学や音楽、絵画、デザインなどの表現に生かしてきました。
画家たちもまた、自然の中に豊かな形を発見し、それぞれの方法で作品に現します。その中で、自然のものは単に姿を写したというだけでなく、画家が見つけたさまざまな「かたち」として表されています。たとえば児島善三郎は、細く尖った葉を持つ松を描くにあたり、大小さまざまな楕円を用い、画面にリズムや動きを生み出しました。牛島憲之は、なめらかな曲線と質感で夏草を描き、そのしっとりとした瑞々しさや湿度を含んだ空気を表現しています。
作品の中には、どのような形が隠れているでしょうか。同じ形や、似ているけれど少し違う形は見つかるでしょうか。作品をじっくり観察しながら、画家たちが見つめた「しぜんのかたち」と、その面白さを探してみてください。

牛島憲之《残夏》

松本英一郎《頂上の風景》
近年の新収蔵作品から
美術作品を収集し保管していくことは、展覧会や教育普及活動とともに、美術館の重要な役割のひとつです。ここでは、3つのコーナーに分けて近年の新収蔵作品をご紹介します。 これまでのコレクションに新たな作品が加わることで、既存の作品とのあいだに新しいつながりが生まれ、作家や時代、表現についてのストーリーが広がっていきます。府中市美術館コレクションに新たな見方と可能性をもたらす新収蔵作品たちの、今後の活躍にどうぞご期待ください。

岸田劉生《静物(土瓶とシュスの布と林檎五個)》
岸田劉生《静物(土瓶とシュスの布と林檎五個)》
令和7年度に購入した岸田劉生《静物(土瓶とシュスの布と林檎五個)》は、大正時代を代表する洋画家・岸田劉生の重要な作品です。このたび調査と修復を終えた本作品を、その報告とともにご覧いただきます。

正宗得三郎《大あざみ》
出会いが作るコレクション
当館は開館以来、さまざまな企画展や公開制作を開催するとともに、府中・多摩地域の作家についての調査研究を続けています。そうした活動を契機として出会った皆様から、美術作品をご寄贈いただくことがしばしばあります。吉田遠志の大作《飛び立つ》は、令和6年度に開催した回顧展をきっかけに、新しくコレクションに加わったものです。また水木伸一、正宗得三郎、藤野龍といった地域ゆかりの画家の作品も年々充実しています。新収蔵作品たちは、これからのコレクション展などでまた他の作品とつながり、新しい文脈を紡いでいきます。出会いが出会いを呼び、コレクションは少しずつ育っていきます。

若林奮《GRASS(3)》
東京アートミュージアムコレクション
調布市・仙川にある東京アートミュージアムは、建築家・安藤忠雄によって設計されました。この美術館は、仙川のまちづくりの一環として、周辺一帯を含めて構想され、2004年に開館しました。以来、仙川の地域に根差して美術作品を紹介してきました。この美術館のコレクションは、ある個人のコレクターが、作家との深いつながりをはぐくみながら形成していったものです。そのコレクションの一部を、令和7年度に当館へご寄贈いただきました。このコーナーには、彫刻家・舟越桂による人物像の石版画や、画家・辰野登恵子による銅版画、画家・池田龍雄によるボックス型の作品など、実に多彩な表現がつどいます。常に新しい表現にチャレンジしていた作家たちの実験精神あふれる作品をお楽しみください。
開催概要
会期
2026年7月25日(土曜日)から2026年9月6日(日曜日)まで
休館日
月曜日
開館時間
午前10時から午後5時(入場は午後4時30分まで)
コレクション展(常設展)観覧料
一般200円(150円)、高校・大学生100円(80円)、小・中学生50円(30円)
注記:コレクション展のみ観覧の場合の料金です。企画展の観覧券をお持ちの方はコレクション展もご覧いただけます。
注記:( )内は20名以上の団体料金。
注記:未就学児は無料。
注記:障害者手帳(ミライロID可)等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。
注記:府中市在住の70歳以上の方は無料。
注記:その他各種割引・優待については こちらをご覧ください。
展示中の作品の一覧は、
コレクションデータベース(外部サイト)でもご覧いただけます。
令和8年度の予定
2026年5月23日(日曜日)から7月12日(日曜日)まで
「東京を描く」ほか
2026年7月25日(土曜日)から9月6日(日曜日)まで
「水彩の魅力」ほか
2026年9月19日(土曜日)から11月29日(日曜日)まで
「しぜんのかたち」
2026年12月12日(土曜日)から2027年2月21日(日曜日)まで
「戦後の表現」ほか
2027年3月13日(土曜日)から5月9日(日曜日)まで
「コレクション選」ほか



