コレクション展

府中市美術館のコレクション展
府中市美術館は2000年10月、「生活と美術=美と結びついた暮らしを見直す美術館」をテーマに開館し、江戸時代から現代までの美術作品の収集や展示を行ってきました。「府中市及び多摩地域にゆかりのある優れた作家の作品」、「国内外の主に近代以降の優れた美術作品」、「将来性ある若手作家の作品」等の収集方針に沿って集められた作品は、これまでに2700点を超えています。近代洋画を主軸として、版画や写真、立体作品や映像といった幅広い造形表現へと広がるコレクションです。
当館ではこれまで「常設展」としてこれらのコレクションのご紹介を行ってきましたが、2024年3月より「コレクション展」として、ますますの充実を図っています。時代や地域の異なる作品をゆるやかに結びつけたり、そのときどきの企画展と関連する小特集を行ったりと、会期ごとに様々な趣向を凝らしていきます。また、開館前にご遺族から寄贈を頂いた、牛島憲之作品も紹介します。いろいろな切り口から、多彩な魅力に満ちた府中市美術館コレクションをお楽しみください。
令和7年度第4期 2025年12月20日から2026年3月1日
近世大坂の絵画

渡辺祥益《小金井春景》
大都市・大坂は、江戸時代にはすでに物流の拠点として大いに賑わい、経済的な繁栄に支えられた活気あふれる街では様々な作品が生まれました。蔀関月、森狙仙ら、近世大坂で活躍した画家を紹介します。また企画展と関連し、小出楢重のはじめての絵の先生である渡辺祥益が東京・小金井の桜を描いた《小金井春景》を展示します。
二科につどった個性
大正時代のはじめ、国家主導の文展(文部省美術展覧会)への反発 から、在野の公募団体「二科会」が誕生します。後期印象派やフォーヴィスム、キュビスムといった最新の西洋美術を紹介し、「個性の時代」と言われる大正期の美術を育みました。また関根正二、小出楢重、 長谷川利行など、若手作家に賞を与えて評価したことでも知られて います。昭和に入ってからは抽象やシュルレアリスムの傾向の作家 たちによる「九室会」も生まれ、戦後美術を担う多くの美術家を輩出しました。
二科につどった画家たちは、いずれも西洋美術や時代の状況と向き合いながら、日本で油絵を描く意味に悩み、新しい表現を追究しいきます。草創期から戦中の解散まで、そのあゆみを紹介します。

正宗得三郎《ノートルダム寺院》

清水登之《ラッパ卒(トレド風景)》

長谷川利行《白い背景の人物》
人を描く さまざまなポーズ

ラファエル・コラン《フロレアル》
裸婦、物語の登場人物、自画像や肖像画……画家が人物を描く時、 まず考えるのは「誰を描くか?」ということでしょう。それが決まれば、次に吟味するのはポーズです。同じ人物の肖像でもポーズが違うだけで印象が変わりますし、物語の登場人物ならば、ポーズによって状況や人物の感情を表現することもできます。どんなポーズを取らせるか、画家の腕の見せ所です。
堀浩哉から
堀浩哉 ≪府中の森の100の記憶≫
美術家・堀浩哉の《府中の森の100の記憶》は、当館の公開制作プログラムで制作されました。風景の上に記された当時の事件や社会情勢を伝える文字は、堀の思考や制作時の息づかいなどを熱く伝えます。同時開催したパフォーマンスやレクチャーの記録写真も展示します。
公開制作では、福士朋子の切り絵作品も生まれました。堀とも関係の深かった高松次郎は、多摩川の河原で実験的な作品《石と数字》を制作しました。残る図面や記録写真から、制作 のプロセスや作家の思考をたどることができます。どうぞ、美術家たちの「つくることのリアル」を読み取ってみてください。
牛島憲之の世界

牛島憲之《春温む》
1900年に熊本市で生まれた牛島憲之は、東京美術学校で学び、帝展等に出品し研鑽を重ねました。1930年代から40年代は、鮮やかな色を斑点状に置く技法で、風景を描き出しました。また、写生をもとに独特のフォルムで植物などを表現し、評価を得ました。戦後は薄く絵具を重ねた堅牢で静謐な画面を特徴として、郊外の宅地や工場、水辺の風景を描き続けました。昭和を代表する洋画家・牛島憲之の世界を紹介します。
開催概要
会期
2025年12月20日(土曜日)から2026年3月1日(日曜日)まで
休館日
月曜日(1月12日、2月23日は開館)、12月29日(月曜日)~1月3日(土曜日)、1月13日(火曜日)、2月24日(火曜日)
開館時間
午前10時から午後5時(入場は午後4時30分まで)
コレクション展(常設展)観覧料
一般200円(150円)、高校・大学生100円(80円)、小・中学生50円(30円)
注記:コレクション展のみ観覧の場合の料金です。企画展の観覧券をお持ちの方はコレクション展もご覧いただけます。
注記:( )内は20名以上の団体料金。
注記:未就学児は無料。
注記:障害者手帳(ミライロID可)等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。
注記:府中市在住の70歳以上の方は無料。
注記:その他各種割引・優待については こちらをご覧ください。
展示中の作品の一覧は、
コレクションデータベース(外部サイト)でもご覧いただけます。
令和7年度の予定
2025年5月25日(日曜日)から7月13日(日曜日)まで
「明治の彩り」ほか
2025年7月26日(土曜日)から9月7日(日曜日)まで
「府中・多摩の美術」ほか
2025年9月20日(土曜日)から12月7日(日曜日)まで
「25年目の名品選」
2025年12月20日(土曜日)から2026年3月1日(日曜日)まで
「人を描く」ほか
2026年3月14日(土曜日)から2026年5月10日(日曜日)まで
「風景に遊ぶ」ほか



