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2月12日 白井美穂映像作品上映会とアーティストトーク

最終更新日:2024年2月7日

2000年代の映像作品を特別上映し、白井美穂とゲストが語ります。

白井美穂映像作品上映とアーティストトーク

白井美穂のいくつかの作品では、異質な二つのものが、ある共通する要素をもちながら配置される。それは、あるものとほかのものとが、お互いの存在を照らしあうこと、対照性をつくりあげることに結びつく。それは、作品の構成要素が他を照らしだすこと、すなわち「照射・投影」(プロジェクト)することだ。

互いが互いを照らしだすこの状況は、映画におけるショットとショットの関係に近いかもしれない。いわば白井の作品では、一つの作品の内部で、二つのショットの「切り返し」が遂行されている。そしてこれは、映画というメディアの条件でもあった。なぜなら映画館で映画を観る観客は、スクリーンに映る人物たちと必然的に向かい合う(対照する)からだ。ゆえに映画は、いわば「切り返し」(=見るものと見られるものとの対照性)において経験される芸術形式である。

ジャン=リュック・ゴダールの映画『男と女のいる鋪道』(原題は「自分の人生を生きる」)(1962年)のなかに、カール・ドライヤーの『裁かるるジャンヌ』でジャンヌ・ダルクを演じるルネ・ファルコネッティの顔のクロースアップが映り、直後に、そのシーンを見ながら涙を流すアンナ・カリーナの顔を、同じクロースアップで捉えた場面がある。それは、映画館という空間における観客とスクリーンの対照性を「切り返しショット」として捉えた、歴史的な瞬間である。

白井が美術という形式において探求してきたものの一つは、映画という芸術の条件である、「照射・投影」(プロジェクション)を、複数の事物の間に生じる対照性=対称性へと展開することである。それは、見るものと見られるものとの関係や、そこに生じる力学的な落差を暴く政治性をともなう。白井が、映画というプロジェクションの芸術に大きな示唆を得ながら、映像やヴィデオ作品を制作してきたことの根拠と必然性がそこにある。

沢山遼(美術批評)

日時

2024年2月12日(月祝日)午後2時から(終了は午後3時半を予定)
※開場は午後1時半を予定しています。

会場

当館1階 講座室

料金・定員など

聴講無料・予約不要・先着60名

ゲスト

沢山遼氏(美術批評)

上映作品(予定)

(1)《Overcome Modernity》 2013年 6分
(2)《西洋料理店 山猫軒》 2007年 6分
(3)《L’Amour》 2007年 5分50秒
(4)《他者の形態》 2009年 9分

 白井美穂(しらいみお)

 1962年生まれ。東京藝術大学美術学部で学んだ後、1980年代末から大規模なインスタレーションを旺盛に発表して注目を集める。1993年アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)の助成を得てニューヨークに渡り、2006年まで同地を拠点に活動する。帰国後は住み慣れた東京西部に戻り、映像や絵画、立体作品等を制作している。1994年にファーレ立川にパブリックアート《Round Trip》と《Cut》を設置。個展のほかに、「アーティスト・ファイル2008」(2008年 国立新美術館・東京)、「瀬戸内国際芸術祭」(2013年 宇野港・岡山)、「あいちトリエンナーレ」(2013年 愛知県美術館・愛知)等に参加。


アクセス

〔京王線東府中駅北口から〕
徒歩 17分
ちゅうバス府中駅行き「府中市美術館」下車すぐ(8:05から30分間隔で運行、運賃100円)

〔京王線府中駅から〕
ちゅうバス多磨町行き「府中市美術館」下車すぐ(8:00から30分間隔で運行、運賃100円)
京王バス武蔵小金井駅南口行き(一本木経由)「天神町二丁目」下車すぐ
京王バス武蔵小金井駅南口行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
京王バス国分寺駅南口行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
〔JR中央線武蔵小金井駅南口から〕
京王バス府中駅行き(一本木経由)「一本木」下車すぐ
京王バス府中駅行き(学園通り経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分
〔JR中央線国分寺駅南口から〕
京王バス府中駅行き(東八道路経由)「天神町幼稚園」下車徒歩8分

注記:お車の場合は、美術館近くの府中市臨時駐車場(無料、54台収容)をご利用ください。

注記:自転車の場合は、美術館南東側の駐輪場(小野球場そば)をご利用ください。

お問合せ

このページは文化スポーツ部 美術館が担当しています。

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