公開制作77 高嶋英男
最終更新日:2021年11月10日
公開制作77 高嶋英男 「からっぽに満たされる」
高嶋英男「空壺の人」2017年 個人蔵
陶や樹脂などで造形し、現実から遊離した空気をまとう人物表現に取り組む高嶋英男。日本画、工芸、彫刻を専門的に学び、身につけた技術を混交させて用います。
例えば高嶋は、粘土を足元から袋状に積み上げて人体を形作りますが、これは彫刻よりも陶器の作り方に近いですし、青色の絵付けや金泥で飾られた表面は陶の質感を持っています。ほかにも特殊メイク顔負けの型取りや、鰹節を削ったオブジェなど、技法や素材は実に多彩です。
ジャンルにとらわれない選択は、裏返って作ることへの執念を感じさせます。ただし、顔が空洞の壺に変化してしまうように、執念が勢い余って反転してしまうところに、高嶋の個性があります。均されて整えられてしまう前の力強い衝動が、私たちをひきつけてやみません。
今回は、粘土を積み上げて等身大の人体像を公開制作します。細やかな作業の経過とともに、人であり人を超えた存在が生まれてくる時間に立ち会ってみませんか。
概要
会期
2019年12月14日(土曜日)から2020年3月1日(日曜日)まで
公開制作
正午から午後5時
12月14日(土曜日)、15日(日曜日)、21日(土曜日)、22日(日曜日)
1月25日(土曜日)、26日(日曜日)
2月1日(土曜日)、2日(日曜日)、8日(土曜日)、9日(日曜日)、11日(火曜日・祝日)
完成作品展示
2月15日以降の土曜日と日曜日。午後1時から5時。
この時間以外は、ガラス越しにご覧いただけます。
関連企画1 ワークショップ「やきものでうつわの人をつくろう」
ギャルリーパリ(横浜)での公開制作風景 2018年
日時
1月12日(日曜日) 午後1時から4時
対象・定員など
小学生以上 定員15名 材料費800円 事前申し込み制
講師
高嶋英男
申し込み方法
往復はがき、メールに、住所、氏名、年齢、電話番号、返信用宛名を記入して、当館「粘土」係へ。bijyutu02@city.fuchu.tokyo.jp
申し込み締切
1月4日(当日消印有効)
関連企画2 アーティスト・トーク
日時
3月1日(日曜日)午後2時から
場所など
講座室 無料 予約不要
高嶋英男(たかしま ひでお)
1981年東京生まれ。2012年多摩美術大学大学院美術研究科工芸専攻修了。2014年東京芸術大学大学院彫刻専攻修了。2010年「群馬青年ビエンナーレ2010」、2011年「第14回岡本太郎現代芸術大賞展」入選。近年の主な個展に「鰹節彫刻」(2017年 KOKI ARTS/東京)、「高嶋英男[新世代への視点2017]」(2017年 ギャラリーQ/東京)。グループ展に「リマッピング日比谷プロジェクト2014 都市と境界に現れるアート」(2014年 日比谷公会堂/東京)、「昼の市場、夜の市場」(2016年 大東京卸売りセンター/東京)。
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