風間サチコ公開制作プロセス
最終更新日:2017年3月7日
公開制作69「風間サチコ たゆまぬぼくら」の制作プロセスをご紹介します。
11月11日(金曜日)
公開制作に使用する材料と道具のほか、制作途中の銀屏風などの搬入を行いました。
搬入を終えた公開制作室
用意した版木と描画材
11月12日(土曜日)
あらかじめスケッチしたものも持参しましたが、現場でも部分のイメージを描きます。それらを切り抜いて貼りあわせ、一つの画面に構成し、絵画としての力強いイメージを練りあげていきます。
シャープペンシルでイメージをスケッチします
イメージを切り抜き、貼りあわせて構成します
11月13日(日曜日)
スケッチを構成した下絵ができると、それにトレーシングペーパーを当てて、ペンで清書していきます。歴史の本の図版などを参考にしながら、細部もしっかりと描き込みます。
トレーシングペーパーにペンで描き起こします
参考資料を見ながら細部を確認します
11月20日(日曜日)
下絵の清書も進み、本作の原画がだんだんできあがってきました。銀屏風を外して床に寝かせ、原画で確認しながら、トレースした線にそって黒いペンで塗る作業も、同時並行で進めていきます。
原画が次第にできあがってきました
黒いペンで銀屏風の描き込みを行います
11月27日(日曜日)
清書の完了した下絵を版木の大きさに拡大コピーしました。薄墨を塗った版木に大きなカーボン紙をはさんで当て、下絵の上から青いボールペンで精密にトレースしていきます。
版木にカーボン紙を当ててトレースします
版木にたくさんの細い線が引かれています
12月4日(日曜日)
トレースの完了した版木を、下絵を参考にしながら、彫刻刀で彫り始めました。トレースした線にそいながらも、絵の力強さが出るように、彫りあとに独自の表情をつけていきます。
下絵を見ながら、版木を彫り始めます
版木の彫りあとと彫刻刀と木くず
12月11日(日曜日)
一日彫りの作業を続けました。複数の彫刻刀を選びながら、慎重に彫り進めていきます。真剣な眼差しで彫刻刀の先に集中しています。
参考にした古書や下絵も展示しています
黙々と彫刻刀で版木を彫り進みます
12月25日(日曜日)
年末最後の日曜日、お客さんは少なめでしたが、黙々と彫りの作業を進めました。まだかなりの版木の面積が残っており、年明けからが勝負になりそうです。
彫り進む風間さん
作業に集中しています
1月8日(日曜日)
4つに分かれている版木のうち、左上のパーツを彫り終えました。細かい表現にも作家の神経が行き届いています。
最後の仕上げの彫り
完成した版木の一つ
1月15日(日曜日)
版の彫りを進めつつ、銀屏風も描き進めました。大きな下図を床に広げて作業を行いました。
屏風を床に倒してペンを入れます
屏風に戦車を描いています
1月22日(日曜日)
彫りには予想以上に時間がかかり、完了していませんが、彫りができあがった4分の1の版木から摺りを開始することにしました。2枚ほど摺り終えました。
紙の裏にバレンを当てて擦ります
紙へのインクの付き具合を確認します
1月29日(日曜日)
2枚目と3枚目の版木を彫り終え、摺りの作業を行いました。版木にローラーでインクをのせ、紙を当ててバレンで擦ります。念入りに摺ります。
力を込めて万遍なくバレンを当てます
摺りあがった作品を床に並べます
2月2日(木曜日)
3枚目の版木を刷り上げました。銀屏風も完成を目指して作業を進めています。
3枚目の版木と摺り上がった版画
銀屏風の描き込みも進めていきます
2月3日(金曜日)・4日(土曜日)
4枚目が摺り上がりました。版画の摺りが終わりました。組み合わせてみると、画面全体の力強さが伝わってきます。
4枚目の版が摺り上がりました
摺り上がった4枚を組み合わせた状態
2月5日(日曜日)
銀屏風の描き込みを完成させました。摺り上がった4枚の版画を、一つずつ1枚の木製パネルに貼り込んでいきます。
銀屏風の仕上げに余念がありません
摺り上がった版画をパネルに貼り込みます
2月10日(金曜日)
版画の木製パネルへの貼り込みを終え、仕上げました。銀屏風は右側の壁面に移動して立てかけ、本作を正面の壁面にかけて展示しました。
貼り込みが終わり、縁の処理を進めます
完成作品を壁にかけて展示が完了しました
2月12日(日曜日)
創作室でワークショップ「木版画で参加!夢りんぴっく」を開催しました。参加者が自画像を木版で摺り、ピラミッド型に組み合わせて、組体操の大作に仕上げました。
彫りを実演してみせる風間さん
参加者の作品を貼りあわせていきます
2月19日(日曜日)
講座室でアーティストトーク「たゆまぬぼくら」を開催しました。ゲストにアーティストの野老朝雄さんを迎え、風間さんと今回の公開制作のテーマについて語り合いました。
アーティストトークには約50人が参加しました
パソコンを開いて語るゲストの野老朝雄さん
関連情報
お問合せ
このページは文化スポーツ部 美術館が担当しています。