春の江戸絵画まつり 与謝蕪村 「ぎこちない」を芸術にした画家
最終更新日:2021年4月28日
与謝蕪村 「涼しさに」自画賛(部分) 個人蔵 (前・後期展示)
緊急事態宣言発出に伴い、東京都からの要請により 4月25日から5月11日まで臨時休館いたします。なお「与謝蕪村」展の会期延長はありません。これをもちまして、「与謝蕪村」展は閉幕となりました。
ご来館を予定されていた皆さまには、大変申し訳ありません。
与謝蕪村 宜夏図(《十宜帖》から) 川端康成記念会蔵 国宝 (後期展示)
深く静かな趣をたたえる自然の中の情景、飄逸で洒脱な俳画、そして、どう見ても気色の悪い、いわば苦みを発散する人物画。そのどれもが、与謝蕪村(1716─83)が到達した晩年の画境です。とりわけ自然の情景を描いた作品が絶賛される蕪村ですが、さまざまな作品を見渡せば、個性と深みと面白みにあふれ、まるで絵画のおもちゃ箱を見るような楽しさがあります。
蕪村は、晩年より前から、日々大忙しの人気画家でした。ときには中国絵画そのものを思わせる見事な技を見せたり、流麗で美しい線やフォルムでうならせたりもします。しかし、それ以上に多くの作品に感じられるのが、線描や形のぎこちなさと、そこから生まれる親しみやすさ、かわいらしさです。下手だということではありません。蕪村自身がその面白さを自覚して、意図的に表現しているとしか思えないのです。朴訥さと力強さの境に、あるいは、か細さと揺らめきの狭間にあるような、きわめてデリケートなぎこちなさや頼りなさが、初期から晩年まで、蕪村の絵の根幹にあるように見えます。
そんな蕪村のこだわりに注目しながら、約100点の作品を集めました。
それによって、「晩年の情景絵画だけではない」新しい蕪村のストーリーに目を向けてみたいと思います。
「ヘタウマ」のマンガに慣れ親しんでいる私たちには、蕪村やその時代の京都の人々と同じ感性が、きっと備わっているはずです。
与謝蕪村 「四五人に」自画賛 個人蔵 (前期展示)
展覧会概要
会期
2021年3月13日(土曜日)から5月9日(日曜日)まで
前期:3月13日(土曜日)から4月11日(日曜日)まで
後期:4月13日(火曜日)から5月9日(日曜日)まで
*全作品展示替えではありませんが、大幅な展示替えがあります。
詳しくは 展示予定表 をご覧ください。
※4月25日から5月11日まで臨時休館のため閉幕しました。
休館日
月曜日(5月3日は開館)
開館時間
午前10時から午後5時(入場は午後4時30分まで)
観覧料
一般700円(560円)、高校生・大学生350円(280円)、小学生・中学生150円(120円)
注記:()内は20名以上の団体料金。
注記:未就学児および障害者手帳等をお持ちの方は無料。
注記:常設展もご覧いただけます。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。
2度目は半額!
観覧券をお求めいただくと、2度目は半額になる割引券がついています(本展1回限り有効)。
主催
府中市美術館
※他会場への巡回はありません。
関連イベント
展覧会講座
与謝蕪村 「ぎこちない」を芸術にした画家
金子信久(当館学芸員)
4月3日(土曜日)
午後2時から(90分程度)
開場時間 午後1時
定員 130名
会場 府中市生涯学習センター講堂(府中市美術館より徒歩5分、生涯学習センター2階)(外部サイト)
※会場は美術館ではありません。 お間違えのないようご注意ください。
無料
※事前予約不要。展覧会の観覧券も必要ありません。 直接会場へお運びください。
<お客様へのお願い>
検温を実施しております。発熱が確認された場合は、 ご参加いただけませんので、ご了承ください。
氏名・連絡先のご記入をお願いしています。 必要に応じて保健所等の機関に提供する場合があります。
子ども向けイベント「ぶそん探検隊!」
会期中随時
展覧会を見ながら「探検隊ワークシート」のクイズに挑戦。
観覧料が必要ですが、府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で入場できます。年齢制限はありませんので、大人の方の参加もお待ちしております。
与謝蕪村 富岳列松図 愛知県美術館蔵(木村定三コレクション) 重要文化財 (前期展示)
展覧会チラシ
展示予定表
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お問合せ
このページは文化スポーツ部 美術館が担当しています。