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若林奮 飛葉と振動

最終更新日:2016年1月8日

没後13年を迎えた若林奮(わかばやしいさむ)の仕事を振り返るとともに、これまで十分に紹介されてこなかった「庭」をめぐる制作に光をあて、関連資料や新規撮影の写真等、約270点によって、その世界を紹介します。

画像 A4チラシ

1960年代初め、鉄を直接刻み、溶接する作品で鮮烈なデビューを飾った若林奮(わかばやしいさむ)(1936-2003)には、「鉄の彫刻家」というイメージがあります。実は、最初期から石や木を用いていたように、石膏、鉛、銅、硫黄など、扱った素材は多様でした。そして若林奮(わかばやしいさむ)は、「彫刻をつくること」を根幹に据えながら、「彫刻」という形式に限定させることなく、ドローイング(素描、構想画類)、版画、小さなオブジェ、本を数多く手がけました。そこには、外部にある環境世界―大気、水、植物、光や、時間といった非彫刻的なものをも彫刻に取り込もうとする思想があらわれています。展覧会名「飛葉(ひよう)」と「振動」は、空間を満たすエレメントを指して、作家が選んだ言葉からとっています。

展覧会概要

会期

2016年1月9 日(土曜日)から 2月28日(日曜日)

会場

府中市美術館企画展示室、前庭

休館日

1月11日をのぞく月曜日。1月12日(火曜日)、2月12日(金曜日)

開館時間

午前10時から午後5時まで(入場は4時30分まで)

主催等

主催:府中市美術館、WAKABAYASHI STUDIO、読売新聞社、美術館連絡協議会

協力:(株)カシマ、ケンジタキギャラリー、多摩美術大学若林奮研究会、横田茂ギャラリー、日本通運

協賛:ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網

助成:公益財団法人ポーラ美術振興財団

出品協力:独立行政法人国立美術館 東京国立近代美術館

画像 ポーラ美術振興財団ロゴマーク

観覧料

一般700円
高校生・大学生350円
小学生・中学生150円

注記:20名以上の団体料金は、一般560円、高校生・大学生280円、小学生・中学生120円
注記:未就学児および障害者手帳等をお持ちの方は無料。
注記:企画展観覧料で常設展もご覧いただけます。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。

主な出品作

初期作品

石に刻印した作品、木彫りの小品など、紹介される機会の少なかった貴重な初期作品が出品されます。

「庭」をめぐる作品

《軽井沢・高輪美術館の庭》、《神慈秀明会神苑の庭》、《緑の森の一角獣座》に関する模型、ドローイング、関連の作品に加えて、本展のために特別に新規撮影した現在の「庭」を、写真パネル、動画でご覧いただけます。

府中会場特別出品_ 多摩・武蔵野と若林奮

若林奮(わかばやしいさむ)は町田で生まれ育ち、1960年代末から小金井市に住居とアトリエを、また青梅や御岳に大規模なスタジオを作るなど、晩年まで生活と制作の基盤を多摩・武蔵野に置きました。今回府中市美術館では、前庭に恒久設置されている《地下のデイジー》に関連するドローイング37点、鉄製の大型作品《Daisy IV》シリーズを展示。また初期の傑作《雨-労働の残念》(1971年 武蔵野美術大学美術館・図書館蔵)を特別展示します。これらを通して、自らの立つ土地に注いだ若林奮の思索をたどります。

関連企画

ラウンド・トーク1 

若林奮(わかばやしいさむ)とアーカイブ- ドローイング調査の成果とこれから」 
1月31日(日曜日)
出演:小泉俊己(彫刻家、多摩美術大学教授)、渡部葉子(慶応義塾大学アートセンター教授/キュレーター)

ラウンド・トーク2 

「私たちが若林さんから受け取ったこと」 
2月13日(土曜日)
出演:袴田京太朗(彫刻家、武蔵野美術大学教授)、千葉正也(画家)、諏訪未知(画家)、森啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)

講座

「《地下のデイジー》の階段を下りる-ドローイングから見えてくるもの」 
1月16日(土曜日)
講師:神山亮子(当館学芸員)

いずれも午後2時から 講座室 無料、予約不要

出品リストはこちらからダウンロードしてください。

出品作品と、各会場の特別出品のリストです。

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このページは文化スポーツ部 美術館が担当しています。

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