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正宗得三郎

最終更新日:2017年9月21日

 「音楽のように色彩(気韻)で、生き生き(生動(せいどう))と絵を描きたい!」
正宗得三郎(とくさぶろう)は、昭和37年(1962)79才まで片時も休まず制作を続け、誰も到達できない独自の高みへと至りました。

 得三郎(とくさぶろう)は、明治16年(1883)に穏やかな瀬戸内海に面する岡山備前市の、文芸を愛する旧家(長兄は小説家正宗白鳥(はくちょう)、次兄に国文学者正宗敦夫)に生まれ、はじめは日本画家を、つぎに油彩(ゆさい)画家を志し東京美術学校に入学しました。一学年(うえ)の明治の天才画家青木繁から、絵画に対する「情熱」のその激しさを学びました。卒業後、渡仏(とふつ)し、モネからは、直接出会って「光」を、さらにマティスからは、「色彩」の響きを学びました。

 しかし、第一次大戦では、留学を中断され、中野に建てたアトリエも太平洋戦争の空襲によって、作品は全て焼失。やむなく知人を頼り長野県飯田に疎開。信州の豊かな山河に囲まれ、馴れない畑仕事に汗を流すうちに、季節に輝く山河の彩りと山里の人々の深い温もりに接しました。西洋に学び、南画(なんが)を愛し、山里に暮らしたことで絵に変化が生まれました。戦後から没年まで武蔵野の緑豊かな府中を描き続けたのでした。正宗は、最後の文人(ぶんじん)画家、富岡鉄斎(てっさい)の作品を研究し、日本の風景を、明るく澄んだ色彩で、柔らかな「心」の理想郷として油彩(ゆさい)画に描きました。

年下で無名の長谷川利行の絵をどうしても評価しない審査委員に、「この絵は、私たちの先生の絵だ」と激しく主張し、頬を紅潮させた画家。
先人に学び、誰の評価も求めず、ただ一人、我が道を絵に描き、描いた道を歩み続けた画家。
二科会(にかかい)二紀会(にきかい)の重鎮でありながら、頑として絵と向き合い続けた画家。

 正宗の戦中の飯田時代、戦後の府中時代の作品約100点で構成し、皆様のご来場をお待ちしております。

展覧会概要

会期

2017年11月3日(金曜日・祝日)から2017年12月28日(木曜日)まで

休館日

月曜日

開館時間

午前10時から午後5時まで(入場は午後4時30分まで)

観覧料

一般700円(560円)、高校生・大学生350円(280円)、小学生・中学生150円(120円)

注記:( )内は20名以上の団体料金。
注記:未就学児および障害者手帳等をお持ちの方は無料。
注記:府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。
注記:常設展もご覧いただけます。

主催

府中市美術館

日曜日スライドトーク

展覧会の見どころを担当学芸員がご説明いたします。

毎週日曜日午後2時から20分
講座室 聴講無料

展覧会チラシ

正宗得三郎の作品 鎮守の森
《鎮守の森》1954年

イベント「府中の森の星祭り2017」

天体観測、パントマイム、美術館外観や公園内ライトアップ等、冬の夜を彩る催し物を予定。

日時:12月16日(土曜日)午後4時から7時まで 
会場:都立府中の森公園及び府中市美術館

詳しくは、後日このページでお知らせします。

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このページは文化スポーツ部 美術館が担当しています。

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